Transcription

1. ファフニールの 部下1:

   ねぇ、リーダー。

2. ファフニール:

   今日はもう買わないからね！

3. ファフニールの 部下1:

   じゃあ明日機関長に買ってあげてください。

4. ファフニールの 部下1:

   何かあったんです？

5. ファフニール:

   ……何が？

6. ファフニールの 部下2:

   機関長が滅茶苦茶怒りながら「バカたれクソ女！」って言いながらハーカに入っていったから……

7. ファフニールの 部下2:

   早く謝った方がいいですよ。

8. ファフニール:

   どうして私が悪い前提なのよ。

9. ファフニール:

   いや、その酷い悪口がどうして私だって思ったのか聞いていい？

10. ファフニールの 部下1:

    だって…機関長をあんな風に怒らせることができるのはリーダーだけですし……

11. ファフニールの 部下2:

    それに……

12. ファフニールの 部下1:

    リーダーだから……

13. ファフニールの 部下2:

    うん。リーダーだから……

14. ファフニール:

    お前たち、私のことなんて思ってるの？

15. ファフニールの 部下1:

    え？正直に言っていいんですか？

16. ファフニールの 部下2:

    自信あります？泣かない自信。

17. ファフニール:

    私、一応命の恩人なんだけど……それに最近は何でも買ってあげてるのに……

18. ファフニールの 部下1:

    ……すみません。

19. ファフニールの 部下2:

    ちょっと、調子に乗り過ぎてました。

20. ファフニールの 部下1:

    ところで本当に何があったんですか？

21. ファフニールの 部下2:

    あんなに怒ってる機関長は初めて見ましたよ。

22. ファフニールの 部下1:

    リーダーが騙されて腐った食糧を貰ってきた時も死ぬほど罵倒しただけだったじゃないですか。

23. ファフニール:

    ……だからあとで騙した奴をボコボコにして、ちゃんとした食べ物を持ってきたじゃない。ていうか……あの時も滅茶苦茶怒ってなかった？

24. ファフニールの 部下1:

    あの時とは全然違いますよ。早く謝った方がいいですって。

25. ファフニールの 部下2:

    機関長が本当にオルカに行ったらどうするんですか？

26. ファフニール:

    ……

27. ファフニール:

    龍の巣に入っていったのよね？

29. スターリング:

    ……

30. ファフニール:

    ……

31. スターリング:

    ……

32. ファフニール:

    あの……スターリング？

33. スターリング:

    なんですか。

34. ファフニール:

    怒ってる？

35. スターリング:

    ……

36. スターリング:

    どうせハーカはリーダーのものだから、リーダーの好きにすればいいじゃないですか。

37. スターリング:

    私は所詮ハーカの開発、管理、運用のために作られたバイオロイドですから。私はただのハーカの付属品です……リーダーにああだこうだ言う資格なんてないですよ。

38. スターリング:

    それに命の恩人ですし。

39. ファフニール:

    怒らないでよ～…

40. スターリング:

    怒ってません。

41. スターリング:

    ただ、ガッカリしただけです。

42. ファフニール:

    ごめん……

43. スターリング:

    謝る必要なんてないですよ。

44. スターリング:

    あなたが謝る理由は……ありません。……だから私も謝罪を受け入れる理由はないです。

45. スターリング:

    オルカの技術部にハーカの設計図と関連資料を全て渡しておきます。

46. スターリング:

    あの人たちなら本当に作ってくれるかもしれませんから……