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- ジソクの研究所

Transcription

  1. :

    - ジソクの研究所

  2. ジソク:

    くそ!!

  3. ジソク:

    一体どこで間違えた!!

  4. ジソク:

    どうして!

  5. ジソク:

    どうして目を覚まさない……!!

  6. システム:

    警告、警告、

  7. システム:

    現在、オリジンダスト残余量、20%未満。

  8. :

    - ジソクはガラスを殴りつけ、涙まじりに吐き捨てる。

  9. ジソク:

    あの時…

  10. ジソク:

    あの時、君のそばから離れなければ……

  11. ジソク:

    僕が撃たれていればよかったんだ……!!!

  12. :

    - ジソクはそう言って、静かに眠るレイチェルの肌の代わりに二人を隔てるガラスを撫でた。

  13. ジソク:

    どうして…

  14. ジソク:

    出来ることは全部…全部やった……

  15. ジソク:

    どうして目を開けてくれない……

  16. ジソク:

    お願いだ……

  17. ジソク:

    目を覚まして……

  18. ジソク:

    何か言ってくれ……

  19. ジソク:

    生きてるだろ……息をしてるだろ……

  20. ジソク:

    僕には君しかいないのに……

  21. ジソク:

    君がいない世界なんて…何の意味もない……

  22. ジソク:

    どうして君まで僕を捨てるんだ……

  23. :

    - そしてジソクは表情を失い、そのまま実験室の床に倒れ込んだ。

  24. ???:

    ふふふ…

  25. :

    - …どこからか聞いたことがある声が微かに聞こえた。

  26. :

    私が……手伝ってやろう。

  27. ジソク:

    ……

  28. :

    お前の体を寄こせ…

  29. ジソク:

    ……

  30. ジソク:

    お前の仕業なんだろ……?

  31. ジソク:

    アダムを引き留めるためにエヴァのことを持ちだして脅したのも……

  32. :

    さぁ、どうかな?ふふふふふ……

  33. :

    まさか「あの時の僕は僕じゃなかったんだ!」とでも言い訳する気か?

  34. :

    都合がいいことだ。

  35. :

    他人は騙せても自分自身は騙せない……!

  36. :

    ほら、スッキリしてきたんじゃないか?

  37. ジソク:

    ……

  38. :

    お前がすべてをかけてきた結果がこれだ……

  39. :

    ゆっくりと死んでいくレイチェルをただ見ているだけ……

  40. :

    ああ、ジソク……なんて無能、無力……愚かで呪われた存在。

  41. :

    レイチェルはお前が殺した!

  42. :

    誰でもない、お前自身が!

  43. ジソク:

    …くくく……

  44. :

    - ジソクの表情は、醜悪に歪んでいく。

  45. :

    お前にはもう、何も残っていない……

  46. :

    親の愛も、

  47. :

    彼女の笑顔も、

  48. :

    友との友情も、

  49. :

    そして、お前も自分自身を憎んでいる……

  50. ジソク:

    ……

  51. :

    “私”が…解決してやろう。

  52. :

    “私”に身も心も全て…任せればいい…クククク……

  53. ジソク:

    ……

  54. ジソク:

    勝手にしろ…

  55. ジソク:

    彼女のいない世界なんて……

  56. ジソク:

    もう未練はない。

  57. :

    それでいい。

  58. ジソク:

    ……

  59. ジソク:

    だが……

  60. ジソク:

    お前。

  61. ジソク:

    お前は一体何なんだ……?

  62. :

    何なんだ…?

  63. :

    難しく考えなくていい。

  64. :

    ただのお前、もう一人のお前、お前自身だ。