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Transcription
- ???:
話が違うわ!
- アミーナ:
…何のことですか?
- エヴァ:
結婚?
- エヴァ:
アダムと結婚するって言ったわよね!?
- アミーナ:
それがどうしたんですか?
- エヴァ:
アミーナちゃん!!
- アミーナ:
…エヴァ…
- アミーナ:
今の自分の姿を見てください。
- :
- そう言われ、エヴァはそばにあった鏡に映る自分を一瞥する。
- アミーナ:
ちゃんと見てください。
- アミーナ:
自分の姿を見て本当に自分が人間だって言えるんですか?
- エヴァ:
…!?
- アミーナ:
戦闘モジュールを載せるために脳まで改造手術を受けて……
- アミーナ:
本当に人間だと胸を張って言えるんですか?
- アミーナ:
そんなあなたに何が残ってるって言うんです?
- エヴァ:
……
- アミーナ:
プロトタイプの肉体ではアダムと一緒に老いていくことも出来ず……
- アミーナ:
アダムの子さえ産めない。
- アミーナ:
妻だったくせにアダムがあんな状態になるまで放っておいて
今更何を言うっていうんですか? - アミーナ:
むしろ何もできないあなたとアダムを守るために…
- アミーナ:
三安の株のほとんどを買い付けた私に感謝の言葉はないんですか?
- アミーナ:
バイオロイドの人権なんてほぼ無いようなこの状況で……
- アミーナ:
もし私が行動を起こしてなければ…
- アミーナ:
あなた、今頃こんなことで怒る余裕もなかったはずですよ。
- エヴァ:
戦闘モジュールの移植を勧めたのはアミーナ!あなたじゃない!!
- エヴァ:
アダムを守るためだって!
- エヴァ:
“主人”として登録したアダムを守る唯一の方法だって!!
- エヴァ:
そう言ったから!私は!!
- アミーナ:
学歴があっても頭が良いわけじゃないんですね……
- アミーナ:
エヴァ……
- アミーナ:
あ…違った。
- アミーナ:
エヴァ“プロトタイプ”……
- アミーナ:
でも心配しないで。
- アミーナ:
あなたは“人間”ではなく“バイオロイド”としての役割は
しっかりと果たしているから。 - アミーナ:
落ち込む必要はないわ。
- エヴァ:
クッ!!!
- エヴァ:
この…クソビッチ!!!!
- エヴァ:
最初からアダムを狙ってたのね!!
- エヴァ:
三安に入ってから……
- エヴァ:
いや……そのもっと前から……?
- エヴァ:
いつよ!!!一体いつから狙ってたのよ!!!
- アミーナ:
……やっぱり…
- アミーナ:
まったく予想通りの反応をするわね……
- アミーナ:
私はね、あなたが思うよりも情がある人間なの。
- アミーナ:
あのプロジェクトの情報をあなたに話した理由も純粋にあなたを
助けたかっただけ…… - アミーナ:
今回の話もその延長よ。
- アミーナ:
婚姻関係が無効になれば…
- アミーナ:
あなたは三安産業の所有物として登録されてしまうんだから。
- エヴァ:
嘘!嘘よ!!
- エヴァ:
そんな嘘、騙されないから!
- エヴァ:
純真なアダムをこんな姑息な企みで自分の物にしようだなんて……!
- アミーナ:
ねぇ……
- アミーナ:
今はこんな風に言い争っている場合じゃないのよ!!
- アミーナ:
いつまでキム・ジソクに弄ばれるつもりなの!!?
- アミーナ:
キム・ジソクが今アダムの心身の衰弱を理由にして、
最高技術責任者の席から外そうとしているんですよ! - アミーナ:
だからアダムが持つ三安の株も私の名義に変える必要があるんです!
- アミーナ:
そうすることで、あなたをジョーンズの物として守り続けることができる!!
- :
- エヴァはアミーナの頬を全力で引っ叩いた。
- エヴァ:
このメス豚がっ!!
- :
- するとアミーナはエヴァの髪を引っ掴んで無理矢理に目を合わせる。
- アミーナ:
メス豚?
- アミーナ:
あなたの“所有者”の“妻”に何て口を叩くの?
- アミーナ:
私はもう“アミーナ・アタルヤ”ではないわ。
“アミーナ・ジョーンズ”なの。エヴァプロトタイプ。 - アミーナ:
覚えておきなさい、そんな態度をとっていても……
- アミーナ:
あなたに良いことなんて一つもない。
- エヴァ:
……!
- エヴァ:
この…クソビッチ……
- エヴァ:
絶対に許さない……
- エヴァ:
必ず復讐してやる……いつか私の前に跪かせてやるから!!!
- アミーナ:
復讐……
- アミーナ:
いい言葉ね…エヴァ。
- アミーナ:
ねぇ、知ってる?
- アミーナ:
復讐っていうのは力を持った者だけができること。
- アミーナ:
私を憎らしく思うたびに自分の姿を見つめ直すことをおすすめするわ。
- アミーナ:
じゃあ、改めて聞くわ。
- アミーナ:
バイオロイドの人権なんて無いようなこの状況で……
- アミーナ:
あなたに何ができるの?