シーンビューアの使い方
- 背景画像・セリフ下のNEXT・選択肢をクリックでセリフ送り
- 過去のセリフの選択肢・BACKをクリックでログジャンプ
アザゼル
人間の男性…
Transcription
- アザゼル:
人間の男性…
- テーマパークに行くぞ。準備しろ。
- 片方が髪の毛で隠れたまま焦燥感漂う瞳が俺を見つめている。
- それだけでもアザゼルが本気で俺のために言ってくれているということが
感じ取れた。 - アザゼル:
人間の男性、どうかもう一度考え直してください…
- そう詰め寄り、俺の腕を遠慮がちに掴むアザゼルの手は微かに震えている。
- だが…
- 何にせよ、俺がこの目で見て判断しないといけない。
- アザゼル:
…わかりました。
- アザゼル:
それでも出発する前に少しだけお時間をくれませんか?
- 艦橋のドアが開くとアザゼルが一歩後ろに下がる。
- そしてドアから赤い服を着た少女が入って来るとスカートを掴み軽く膝を曲げた。
- アルマン枢機卿:
アルマン、陛下にお目にかかります…。
- 会えて嬉しいよ。こうして会うのは初めてだったか?
- アルマン枢機卿:
はい、そうです。陛下。
- アルマン枢機卿:
もっと早くにご挨拶申し上げるべきでしたが復元された後、
陛下を補佐するためのデータ入力に時間がかかってしまいました。 申し訳ございません。 - 気にしないでくれ。それは問題ないが…
- アルマン枢機卿:
なりません。
- うーん…
- アルマン枢機卿:
陛下があのような堕落の温床に足を踏み入れてはいけません。
- アルマン枢機卿:
陛下、アザゼルと私の言う通りにしてください。
この通りです…。お願いいたします…。 - 主人公:
- 断固として頑なな態度からは先程のアザゼルの瞳も思い出され、
二人の真剣な想いが痛いほど伝ってくる。 しかし… - すまない。俺の意志は変わらない。
- アルマン枢機卿:
陛下!
- アザゼル:
人間の男性、どうか…
- 主人公:
- 悲哀の混じった声を必死に無視し指揮コンソールを操作しはじめた。
- アルヴィス?聞こえるか?
- T-13アルヴィス:
うん、聞こえるよ!司令官様!
- 何してたんだ?
- T-13アルヴィス:
シャーロットお姉ちゃんと遊んでたよ!お菓子も食べて、それから…
- 主人公:
- 楽しそうに話すアルヴィスの姿を見て俺も少し気分が良くなった。
- 俺たちはテーマパークに行く。
- T-13アルヴィス:
え?アルヴィスたち本当にそこに行くの!?
- シャーロットとアリスにも伝えてくれ。
- T-13アルヴィス:
うん!わかったー!
- 主人公:
- アルヴィスの姿が見えなくなると、俺もバイザーをあげて椅子から立ち上がった。
- 主人公:
- そしてまだ相変わらずその場に立っている二人。
- アルマン枢機卿:
…護衛の準備をいたします。
- うん。頼むよ。
- 主人公:
- 俺が艦橋を後にする時、二人は静かに何か言葉を交わしていた…。