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Transcription
- 迅速のカーン:
見事な指揮だった、司令官。
- ありがとう、みんなよく戦ってくれた。
- 迅速のカーン:
…当偵察隊は現時刻を以て墜落地点へ向かう。以上。
- 主人公:
- ソファーの隣に座って足をぶらぶらさせて待っていたドクターは、
通信が終わるのを確認すると素早く俺の膝の上に乗っかってきた。 俺に背を向けて座っているが…。まだ続きますかぁ… - ドクター:
ねぇねぇお兄ちゃん、なんでいきなりサンタさんになりたいって言いだしたの?
- あぁ…それは…
- 主人公:
- あの廃墟で目が覚めてから今まで…
- 主人公:
- 戦闘の知識以外何も覚えてなかった俺は、
オルカのみんながいなかったらきっと何もできないままだった思う。 - 主人公:
- いいや、今日まで生き延びることすら出来なかったはずだ。
- 君たちに少しでも恩返しがしたくてね。
- 主人公:
- 胸の奥に秘めていた想いをひとつひとつ言葉にしていく。
- 主人公:
- 今までのありがたいと思ったこと、嬉しかったことを思い出して、
口にしていくたびにドクターの目がキラキラと輝きを増していく。 - ドクター:
お兄ちゃん…
- それでサプライズパーティーとプレゼントを用意したいなと思って
- ドクター:
そっか~そういうことだったんだねぇ!だいたい分かったよ。
ひひひ、楽しみだな~! - 一人だとどうしても難しくて…ドクター、手伝ってくれない?
- ドクター:
当然お兄ちゃん一人じゃ大変でしょ~!
- 主人公:
- そう言って背筋をピンと伸ばし、ドクターが人差し指を立てる。
できればその格好で背筋を伸ばすのはやめてほしい… - ドクター:
当然プレゼントは要るでしょ?それにパーティーするなら美味しい食べ物と飾りに…
- ドクター:
それにサプライズってことはこっそり準備しないといけないから…
あ、それは大丈夫か。 - ドクター:
荷物を運ぶとなると…シルキーお姉ちゃんたちの使うバックパックって、
予備があったっけ? - 主人公:
- ドクターはいつの間にか自分だけの世界に入り込んでいた…。
これでとりあえず危機は去ったか…? - 主人公:
- 独り言を言いながら考えをまとめている姿はよく見てきたけど、
こうやって大人になった姿で見ると、なんだか感慨深い。 - 主人公:
- こんなに…立派になって…いろいろと立派に…
立派に… - ドクター、ちょっといいか
- ドクター:
そういえばこの前の街が…うん?なぁに?
- まずその服から何とかしよう。
- 主人公:
- オルカには俺の想像を軽く超越する格好で歩き回っている隊員たちが多い。
- 主人公:
- そういった視覚的刺激には慣れたと思っていたのだが、それは大きな勘違い
…いや、慢心していたのかもしれない。 - 主人公:
- 今のドクターの溢れんばかりの知的女性オーラと別の意味で溢れんばかり…
いやもうほどんど溢れている無茶苦茶なこの格好のギャップダブルパンチは 俺の精神に非常によろしくない。 - ドクター:
でもまだサイズが合う服が見つかってないんだもん。
オードリーお姉ちゃんも忙しいって言ってたし… - ドクター:
このままのどこが問題なの?私は解放感があって結構気に入ってるんだけど~
- 主人公:
- ドクターがなんとかギリギリ見えなかった部分をペロリとめくって見せる。
…オーマイオルカ…。 - ドクター:
ああ!そう!思い出した!
- ドクター:
お兄ちゃん、私が大人になったら愛してくれるって言ってたでしょ!?
- いや、言ってないと思うんだけど…?
- 主人公:
- 俺の言葉が終わるのも待たずドクターがくるりと回って俺と向かい合う。
後ろから見るので精一杯だったのにまたこちらを向かれると精神のスリップダメージが… - 主人公:
- 唇を尖らせて俺を見つめるドクター。
拗ねた顔も大人になってしまって攻撃力が高い…。 - ドクター、体が大人かどうかが重要じゃないんだよ…
- ドクター:
じゃあ何が重要なの?
- 心が大人にならないと…。
- 主人公:
- それでも拗ねているドクターの頭を優しく撫でてあげる。
- 今は俺がサンタになるのを手伝ってくれないか?
- ドクター:
うぅ…
- 今はドクターだけが頼りなんだ。
- ドクター:
ううううううっ…
- 頼む!俺にはドクターが必要なんだ…。
- ドクター:
うううう…そこまで言われたら…仕方ないなあ…
- ドクター:
でも、これが終わったら絶対愛してよね?わかった?
- ぜ、善処します。
- ドクター:
いひひ!約束したからね?
- 主人公:
- ドクターが強引に俺の手を握って小指を絡め、指切りした。
- ドクター:
でもお兄ちゃん、本当にいいの?
- 何が?
- ドクター:
お兄ちゃん、他のお仕事もいっぱいなのに、プレゼント選んだりパーティーの準備したりでかなり動き回ることになるよ?
- それは心配するな!大丈夫。
- 主人公:
- 心配してくれるドクターの頭をまた撫でた。
- ドクター:
うん…お兄ちゃんが大丈夫ならいいんだけど…
- ドクター:
じゃあ今すぐ始めよっか!やることがいっぱいあるからね!善は急げ!れっつごー!
- ドクターが部屋を出て通路に消えるのを確認して安堵の溜息を吐いた。
危なかったー!!!!! - 主人公:
- どれだけ外見が大人になっても中身はまだまだ子供だな!ハハッ!
- ドクター:
お兄ちゃん、早く早く~!
- うん、行くよ!
- 主人公:
- 立ち上がろうとしたが、足に力が入らずまた座り込んでしまった。
- 主人公:
- …本当に、本当に危なかった…