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Transcription
- 主人公:
- オルカには、非常にからかい甲斐のある隊員が何人かいる。
- 主人公:
- その中でもトップを争うのはやはり…
- 滅亡のメイ:
何じろじろ見てるのよ?
- いや、別に?
- 主人公:
- 今となっては遠い昔だと感じる出会ったばかりの頃、
メイは非常に手強い指揮官だった。 - 主人公:
- 俺がミスを犯しても顔色ひとつ変えずフォローしてくれていた
他の指揮官たちとは違い、メイは「バカ司令官」「おたんこなす」など、 ストレートに俺の心を踏みにじってきた… - 主人公:
- まぁ、今こうしてからかっている理由にそのことが関係ないとは言えないなぁ…。
- 後ろにあるそれ、何?
- 滅亡のメイ:
……
- 主人公:
- なかなか喋り出せないメイのために、先に話しかけてあげるとメイはまるで
今気づいたかのようにとぼけながらチョコレートを渡してきた。 - 滅亡のメイ:
あ、これ?すっかり忘れてたわ。
- 滅亡のメイ:
暇つぶしに作ってみたの。捨てるのはもったいないから司令官にあげるわ。
- ありがとう。
- 滅亡のメイ:
勘違いしないでよね?別に司令官のために作ったわけじゃないんだから。
- んん!?……こほんこほん。
- 主人公:
- 突然の奇襲に大笑いしそうになったのを必死に堪える…。
- 主人公:
- この前、段ボールの中でフェザーと一緒に隠れていた時に聞いた、
ウンディーネとセイレーンが練習していたあのセリフをメイはとても自然に話している… 二人に見せてあげたい…これが本物だ…。 - 滅亡のメイ:
あ、ちょっと待って。
- 主人公:
- 受け取ろうとするとチョコレートを引っ込められた。
- 滅亡のメイ:
やっぱりタダであげるのはちょっとあれね…。
ドゥームブリンガーの指揮官としての面子が潰れるわ。 - 滅亡のメイ:
私と勝負して…司令官が勝ったらチョコレートをあげる。
どう? - んっ…
- 滅亡のメイ:
な、何よ!?この私が作ったチョコレートを貰えるチャンスなのよ!?
- 主人公:
- 笑いを舌噛みで堪えていたのだが、それが躊躇しているように見えたようで、
メイは慌てて俺の前に座った。 - 滅亡のメイ:
ほら…。司令官も早く手を出しなさいよ。
- 手?
- 滅亡のメイ:
勝負は腕相撲で決めるわよ。ほら早く。
- まぁ…腕相撲なら…
- 主人公:
- メイは戦闘スタイルや兵装の特殊性もあって、バイオロイドにしては
身体能力がそれほど高くない。 - 主人公:
- ましてや俺が相手では…
- ほら。
- 主人公:
- 脈を測るように人差し指と中指を揃えて、メイの細い手首にあてた。
- 滅亡のメイ:
何…
- 滅亡のメイ:
ま、真面目にやってよ!バカ司令官!この私をバカにしてるの!?
- う~ん…わかった。
- 滅亡のメイ:
あんっ…
- 主人公:
- 素直に手を握るとメイが小さな声を出して、体をビクンとさせた。
なんだその声は…。 - メイのタイミングで始めろ。
- 滅亡のメイ:
じゃ…じゃあ……レディー、ゴー…
- 主人公:
- しばらく指をもぞもぞさせていたメイは、手に軽く力を入れた。
- 主人公:
- 適当に手加減をしていると、メイはだんだんと負けず嫌いが出てきたのか
力いっぱい応戦してきた。 - 滅亡のメイ:
ぐぬぬぬぬぅっ…なんでこんなに…力が強いのよ…!
- ソウカナー?俺コノママダト負ケソウダナー?
- 滅亡のメイ:
えっ…
- 主人公:
- メイは手からスゥーッと力を抜いた。
- 滅亡のメイ:
…あ…もうだめ。勝ちたいならさっさと勝ちなさいよ。
- 俺もなんだか力が抜けちゃって…。もう…
- 主人公:
- 握った手を押しも引きもせずに動かさないでじっとしていると、
メイの顔が次第に赤くなり始めた。 - 滅亡のメイ:
……
- 主人公:
- ゆっくりと手に力を入れる。じわじわ俺に押されていくメイ。
- 主人公:
- 小さな手の甲が机にそっとついた後も、しばらく指をもぞもぞしていたが、
俺が見ていることに気がつくと、メイは慌てて手を離した。 - 滅亡のメイ:
ふ、ふん!司令官たるものこのくらいの力はないとね!
あんまり喜び過ぎないように! - 滅亡のメイ:
はい。約束通りチョコレート。
- 主人公:
- 大人しくチョコレートを渡してきたメイが恥ずかしさを誤魔化すようにさっさと
立ち上がった。 - 滅亡のメイ:
全部一人で食べなさいよね。他の子にあげたりしたら許さないんだから……
きゃっ!? - 主人公:
- 俺は少し強引にメイを抱き寄せた。
とても可愛らしい悲鳴を出したメイの小さな体が俺の胸の中でカチコチに固まっていた。 - いつもありがとう。美味しそうだな。
- 滅亡のメイ:
な、何…
- 主人公:
- そしてメイを抱き締める力を少し抜いて、頭をよしよしと撫でてあげた。
- 主人公:
- 思う存分撫でた後に、すっかり乱れてしまった前髪を整えてあげる。
ぼーっと黙っていたメイは、前髪が整うとやっと状況が把握できたのか いきなり悲鳴をあげた。 - 滅亡のメイ:
うぁっ、ちちち、ちょっと!頭触らないでよ!!
- 滅亡のメイ:
つ、次こんな風に子ども扱いしたらただじゃおかないんだからね!?
- 主人公:
- メイは鼻息荒く、顔を真っ赤にして部屋を出て行った。
- はは…
- 主人公:
- 半分本気、半分からかいだったのだが思ったよりも反応が激しかったな…。
今度会った時に謝っておこう…。 - アウローラ:
司令官…?さっきメイさんが悲鳴をあげながら走っていくのを見たけど…
- しーっ。見なかったことにしといてくれ。
- アウローラ:
…?
- ところで、その手はどうした?
- 主人公:
- アウローラの人差し指には絆創膏が貼られていた。
さっき会った時は貼られていなかった。 - アウローラ:
あ、これ…?えっと…
- アウローラ:
デ、デザートを作ってる時に少し切っちゃって。
あはは… - 主人公:
- 困ったように笑うアウローラが依然として山のように残っている
チョコレートを見た。 - アウローラ:
まだこんなに…
- 来年のバレンタインには食べきってるんじゃないかな…
- 主人公:
- 何故かアウローラが浮かない顔をしている…。とりあえず椅子に座るよう勧め、
俺も椅子に座った。 - ソワンとは何もなかったか?
- アウローラ:
あ、うん!大丈夫よ。
料理長がね、私が作ったデザートを認めてくれたの。 - アウローラ:
これから司令官が食べるデザートとおやつは私が担当することになりそう!
- おお、それは楽しみだな。
- アウローラ:
えへへ…
- アウローラ:
あっ、それと司令官。こんな時に今更なんだけど…
この前はちゃんと渡せなかったから、一応… - ちょっと待った。誰かがこっちに走って来てるみたいだ。
- 主人公:
- 突然部屋のドアが力強く開かれた。
- B-11ナイトエンジェル:
司令官、失礼します。
- どうした?そんなに急いで。
- B-11ナイトエンジェル:
今夜、お願いしてもよろしいでしょうか?
- ……
- 主人公:
- 言葉に詰まったのも無理はない。
- 主人公:
- オルカにはストレートな隊員がたくさんいるが、
これはそれのさらに上を行く剛速球だ… - 主人公:
- そして、剛速球を受けた感覚が消える間もなく、ドアの外から
ドドドドドと誰かが必死に走ってくる足音が聞こえて来た。 - 滅亡のメイ:
はぁ、はぁ…
- 滅亡のメイ:
な、なな、何してるのよ!!!!
- とりあえず説明してくれるか…?
- B-11ナイトエンジェル:
もう我慢できません!
- B-11ナイトエンジェル:
司令官、先程この脳内お花畑のバカ隊長が私の所に来て
何と言ったかわかりますか!? - B-11ナイトエンジェル:
私、さっき司令官に抱かれちゃった!もうそういう関係になっ…うぐっむもごもご!
- 滅亡のメイ:
やあああああ!!
- ロイヤル・アーセナル:
騒々しい。何事だ?
- ……
- 主人公:
- 本当に何事なんだろう…一体どういう状況と説明すればいいのだろう?
- 主人公:
- 俺が言葉を選んでいるとメイとナイトエンジェルはキャーキャー
騒ぎながら揉み合っている…。 - 主人公:
- ロイヤル・アーセナルは黙ってそれを見ていたが、肩をすくめると口を開いた。
- ロイヤル・アーセナル:
そろそろオルカに戻らないか?私とキャノニアが護衛を担当する。
- わかった。隊員たちに通達するからちょっと待ってくれ。
- 主人公:
- 椅子に座ってパネルを触ろうとするとロイヤル・アーセナルは机の上に座った。
そして俺の前で足を組んで姿勢を低くして顔を近付けてきた。 - ロイヤル・アーセナル:
司令官、忘れてはいないだろうな?
- うん?
- ロイヤル・アーセナル:
よろしく頼むといったあのことを…。
- ロイヤル・アーセナル:
最高司令官を安全に護衛するのは…それなりの報酬を受けるに
十分値する仕事だと思うのだが? - あ…
- 主人公:
- 別に報酬だからしようというものでもないんだけどなぁ…。まぁ…ここは…
- ははは!当然だ!いつでも訪ねて来い!
- 主人公:
- 威厳を見せておこうと偉そうに答えた俺を見て、ロイヤル・アーセナルは
くすりと笑った。そして、さらに顔を近付け…俺の耳元で囁いた。 - ロイヤル・アーセナル:
それなりの覚悟をしておくんだぞ…?
- ……
- ロイヤル・アーセナル:
では、先に行って準備をしている。
- 主人公:
- やはり手強い相手だ…
- 主人公:
- ふぅ…とため息をついた後、城に来ている隊員たちに連絡をしようとすると
石のように固まっているメイが視界に入った。 - メイ?
- 滅亡のメイ:
ああ…
- B-11ナイトエンジェル:
気にしないでください。これは私が処理しますので。