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Transcription
- 主人公:
- 他の任務に出撃する隊員たちと一緒にハルピュイアと
約束したビーチの近くまで来た。 - 主人公:
- 出迎えてくれたハルピュイアは意外な人物と一緒だった。
- P-22ハルピュイア:
司令官、こっちこっち!
- 主人公:
- 足元がフラつくランバージェーンから酒の匂いがプンプンと漂ってくる。
- 酒を飲んだのか?
- P-22ハルピュイア:
うん。ちょっとだけね?
- ランバージェーン:
な、なんで…ビールを6缶も空けといて平気なの…?
- P-22ハルピュイア:
へへっ、初めて飲んでみたけど思ったより美味しくって!
- P-22ハルピュイア:
ランバージェーンは1缶の半分飲んだだけで、
ぐでんぐでんになっちゃったけど… - ランバージェーン:
調子のいい日は1缶くらい何てことないのに…今日は…
- ランバージェーン:
うぅ~、頭が痛い…。
- P-22ハルピュイア:
ちょっと待ってて~。飲みすぎに効くのは何だったっけ…
- P-22ハルピュイア:
そうそう!トマトジュースがよかった気がするけど?それから…
- ランバージェーン:
え?トマトが何…?もう大丈夫だから…。
- ランバージェーン:
司令官、この子と散歩することになってるんだって?私も一緒に行くわ。
- 主人公:
- 唇に人差し指を当てて、飲みすぎ…飲みすぎ…と
ぶつぶつ言っているハルピュイアと目が合った。 - 主人公:
- ハルピュイアが目で合図して、声を出さずに「大丈夫」と言っているのが
口の動きで分かったので、頷いた。 - 主人公:
- どこに行こうかしばらく話し合って、海岸沿いの森の中に入った。
ランバージェーンの提案だ。 - ランバージェーン:
確かにこっちに行ったと思ったんだけど…。
- 捕まえてお仕置きでもする気か?
- 主人公:
- 先ほど、エルブンに一発してやられたと聞いた後だったので、
聞いてみたがランバージェーンは首を横に振った。 - ランバージェーン:
違うわよ?あんなことくらいで根に持ったりしないから。
- ランバージェーン:
お酒もたっぷりあることだし、みんな一緒に楽しみたいじゃない?
- P-22ハルピュイア:
だったら私が探してみ―
- P-22ハルピュイア:
あっ、ランバージェーン、肩!
- ランバージェーン:
肩がどうかした?
- ランバージェーン:
あ…。
- 主人公:
- 自分の肩を見たランバージェーンが凍りついた。
- ランバージェーン:
む、虫……?
- ランバージェーン:
きゃああああああああ!
- 主人公:
- 血相を変えて悲鳴を上げるランバージェーンの肩の上には、
それはそれは大きなカブトムシが鎮座していた。 - 主人公:
- ランバージェーンはそれを払うこともできずに頭を抱えて座り込んでしまった。
- こんなに大きいんだな…。取ってやるからじっとして。
- うあああああああ!
- ランバージェーン:
は、早く…うぅ…
- 主人公:
- ぶるぶる震えるランバージェーンの肩からカブトムシを取ってあげた。
- 主人公:
- 角の長さはランバージェーンの腕の半分ほどの長さで、
甲殻はテカテカと輝いている。 - ランバージェーン:
も、もういない?
- 主人公:
- 肩の上から重量感がなくなったのが分かったのか、
ランバージェーンはそっと目を開けた。 - うん。これ、何て言う名前なのかな?
- P-22ハルピュイア:
わぁ、これはヘラクレスオオカブトだね。
- P-22ハルピュイア:
本物を見るのは初めてだわ。
すご~い…。大きい~ - P-22ハルピュイア:
でも、この辺に生息する種だったっけ…?
- 元々はどこに生息するんだ?
- ランバージェーン:
は、早くそれどっかにやってよ!
- ちょっと待って、もう少し見たい。これは結構珍しいはず…。
- P-22ハルピュイア:
そうだよ。すっごく珍しい!
- ランバージェーン:
はぁ…。
- ランバージェーン:
わ、私はあっちに行ってるわ…
- P-22ハルピュイア:
あっ、気を付けて!
- ランバージェーン:
今度は何!?
- P-22ハルピュイア:
幼虫を踏むところだったよ。
- ランバージェーン:
ひっ……!?
- ランバージェーン:
あぁ…
- ランバージェーン:
きゃああああああ!
- P-22ハルピュイア:
きゃぁ―
- P-22ハルピュイア:
え?
- P-22ハルピュイア:
わぁ~、これはヘラクレスオオカブトね。
- P-22ハルピュイア:
元々大きな種だけど、ここまでは大きくならないと思うんだけど…
- P-22ハルピュイア:
本物を見るのは初めて…すごい…。
- ランバージェーン:
は、早くどっかにやって!
- そ、そうだ!早く逃がしてやれ!
- 主人公:
- ハルピュイアはランバージェーンの肩からカブトを取ってあげると、
ぶるぶる震える俺たちにはお構いなしに、観察しはじめた。 好奇心たっぷりのキラキラした目で… - P-22ハルピュイア:
もうちょっと待って。滅多に見られない虫なの。
だから、もう少しだけ観察させて。 - ランバージェーン:
はぁ…
- ランバージェーン:
わ、私はあっちに行ってるわ…
- お、俺も一緒に行こう。
- P-22ハルピュイア:
あっ、気を付けて!
- ランバージェーン:
今度は何!?
- P-22ハルピュイア:
幼虫を踏むところだったよ。
- ランバージェーン:
ひっ……?!
- うああああああ!
- ランバージェーン:
あぁ…
- P-22ハルピュイア:
う~ん…ほんとにすごい…おもしろいわ…
- P-22ハルピュイア:
また今度調べることにしよ!ありがとねカブトムシさん。
…あれ…? - P-22ハルピュイア:
ランバージェーン?
- ダフネ:
虫に噛まれたのですか?バイオロイドにも通用するほどの毒性を持つ昆虫なんて
聞いたことがありませんが… - ダフネ:
も、もしかして何かの実験の結果生まれた生体兵器か何かでは…!?
- …いや、その…虫は虫で間違いないんだが…
- ダフネ:
はい?
- 噛まれたんじゃなくて…虫を見て気絶したんだ。
- ダフネ:
……
- ダフネ:
…べ、ベッドの上でしばらく休んでいただきましょう…。
- 主人公:
- ダフネは何とも複雑な表情でランバージェーンを連れて姿を消した。
- P-22ハルピュイア:
あはは…意外だったわ。
虫とか全然怖くなさそうなのに、まさか気絶するなんて…。 - まったくだ。昔、森で働いていたなんて信じられない…。
- 主人公:
- ランバージェーンの看病でしゃがんでいたハルピュイアは無言で俺を見上げた。
- P-22ハルピュイア:
ね。さっきの一緒に散歩するって約束はまだ有効?
- うん。まだ有効。
- P-22ハルピュイア:
えへへっ、じゃあ行こ。
- 主人公:
- ハルピュイアは嬉しそうに微笑むとそっと俺の手を握った。