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金蘭S7
……。

Transcription

  1. 金蘭S7:

    ……。

  2. 金蘭S7:

    こんな静かなひと時を過ごすのは久しぶり…。

  3. バニラA1:

    ここにいたんですね。

  4. 金蘭S7:

    …こんにちは。……バニラお姉様…。

  5. バニラA1:

    バニラでいいですよ。

  6. バニラA1:

    隣に座っても?

  7. 金蘭S7:

    …はい、バニラさん。

  8. バニラA1:

    静かでいいですね…。ここはご主人様に教えてもらったんですか?

  9. 金蘭S7:

    ……。

  10. バニラA1:

    潜水艦での生活は、あなたにとってとても辛いものだったとお察しします。

  11. バニラA1:

    私たちの耳では聞こえない駆動音や、水の音、臭い…。

  12. バニラA1:

    あなたが苦しそうにされているのは私たちでもわかる程です。ましてやご主人様は当然ご存じだったでしょう。

  13. 金蘭S7:

    …主様はしばらくの間、護衛の仕事は忘れて十分に休息を取るように…とこの場所を教えてくださいました…。

  14. バニラA1:

    確かにここはあなたに合っていますね。

  15. 金蘭S7:

    ……。

  16. 金蘭S7:

    他の方は皆お忙しいのに、拙だけこうして休みをいただくのは少々…

  17. バニラA1:

    どうせ戦闘部隊はスチールラインとヴァルハラを除いて、ほとんどが休暇中です。気にすることありません。

  18. バニラA1:

    それにご主人様のお世話をする私たちは、忙しいのが当然ですから―

  19. バニラA1:

    あぁ、忘れていました。

  20. バニラA1:

    休暇中の戦闘部隊のうちの一つがこちらに遊びに来ることになっています。

  21. バニラA1:

    そろそろ何か聞こえてきませんか?

  22. 金蘭S7:

    これは…。

  23. 金蘭S7:

    ホライゾン…の方たちですね。

  24. 金蘭S7:

    とても楽しそうな雰囲気が伝わってきます。

  25. バニラA1:

    艦隊の指揮官が復帰されましたからね。本格的に忙しくなるので、最後の休暇ということです。

  26. バニラA1:

    それはそうと、ずっとここにいるつもりですか?ホライゾンの皆さんの騒々しさは並大抵ではありませんが。

  27. 金蘭S7:

    ……

  28. バニラA1:

    行きましょう。

  29. 金蘭S7:

    はい…?

  30. バニラA1:

    やってもらいたい仕事があります。

  31. バニラA1:

    この島は滅亡前も軍事的に要衝の地であったと言われています。

  32. バニラA1:

    軍事基地がいくつも存在するのもそのためです。

  33. 金蘭S7:

    では、物資も…。

  34. バニラA1:

    その通りです。ひとまずスチールラインの方たちが確保されたエリアを探索します。鉄虫もそう多くはないはずです。それに何よりも…

  35. 金蘭S7:

    静か…でしょうね。

  36. バニラA1:

    ……

  37. バニラA1:

    …それに何か成果を出していれば、後でご主人様とお会いした時に、いつもよりも長く一緒に居てくださると思います。

  38. バニラA1:

    ご主人様は少々抜けているところもありますが、そういった事に関してはよくわかっていらっしゃる方です。成果を出せばきっと金蘭のために時間を作ってくださるはずです。

  39. 金蘭S7:

    それは…バニラさんの経験に基づくことなのでございますか…?

  40. バニラA1:

    そ、そうとは言っていません。

  41. 金蘭S7:

    …参考にいたします。

  42. バニラA1:

    …たまたまご主人様を護衛している時のあなたの表情が気になって言ってみただけです。

  43. バニラA1:

    普段は今にも倒れそうな顔をしている人が、ご主人様の横では穏かに笑っているのを見てしまいましたので。

  44. 金蘭S7:

    ……。

  45. 金蘭S7:

    主様のお傍にいると…他のことをすべて忘れられるのでございます…

  46. バニラA1:

    告白ならご主人様に直接してもらえますか?

  47. 金蘭S7:

    せ、拙がどうしてそのような…

  48. バニラA1:

    …まぁ、そんなことまで私がお節介を焼くつもりはありませんが…

  49. バニラA1:

    私にまでテティスさんとネレイドさんの声が聞こえてきました。

  50. バニラA1:

    そろそろ行きましょう。そう遠くではありませんので。

  51. バニラA1:

    少しはマシですか?

  52. 金蘭S7:

    …はい。自然の中にいると落ち着きます…。

  53. 金蘭S7:

    このように森の奥にいると本当に心が落ち着きます…。

  54. バニラA1:

    そうですか…。しかし…、いくら長い時間が経過したとはいえ、木の量がすごいですね…。

  55. バニラA1:

    ……やはり人間―

  56. 金蘭S7:

    バニラさん、気配が。

  57. バニラA1:

    鉄虫ですか?

  58. 金蘭S7:

    生命体ではありません。鉄虫でもありません。

  59. バニラA1:

    ではAGSですか?警備用AGSが多少残っていたとしてもおかしくはありません。

  60. 金蘭S7:

    …それとも違うようでございます…。一度も感じたことのない…

  61. 金蘭S7:

    ……っ!こちらに接近してきます…!

  62. ??:

    素敵なレディーの皆様!計画は順調に進んでいらっしゃいますか!?

  63. 金蘭S7:

    ……

  64. バニラA1:

    ……

  65. ??:

    …あれ?

  66. ??:

    おっと、これは失礼いたしました。最近この島に来られた方でしたか…

  67. ??:

    ではこの辺で

  68. 金蘭S7:

    ………

  69. バニラA1:

    ………

  70. 金蘭S7:

    バ、バニラさん…あの方は一体…。

  71. バニラA1:

    ……あまりにも怪しすぎて、むしろ普通に見えましたね…。

  72. 金蘭S7:

    何故、何もせずに行ってしまったのでございましょう…?

  73. バニラA1:

    何もせずに行こうが行くまいが関係ありません。怪しい個体を発見したという事実が重要です。

  74. バニラA1:

    追跡しましょう。報告は移動後に行います。

  75. バニラA1:

    あの怪しいロボットが向かっていった方向は、まだ確保できていないエリアです。戦闘準備はよろしいですね?

  76. 金蘭S7:

    はい。