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Transcription
- バニラA1:
確かに、この島で最も長く生きているというのは嘘ではないようです。
- Mr.アルフレッド:
くふふ、この島のことなら私に任せてください!
- Mr.アルフレッド:
何が必要ですか?何なりとお申し付けください。
- 金蘭S7:
ここまで島の地理に詳しいなんて…
- Mr.アルフレッド:
昔、この島には軍事基地と各種研究所が所狭しとありましたから。
- Mr.アルフレッド:
元々はリゾート地として有名な場所でしたが、三安産業の勢力が拡大するのを警戒した
ブラックリバーが、裏で軍事基地化を推進しました。 - バニラA1:
あなたの正体がますます気になってきますね。
- Mr.アルフレッド:
くふふ!私はせいぜい鉄くずを拾い歩く廃品回収屋に過ぎません!
- バニラA1:
そうですか。まぁ、ドクターの手にかかればすべてわかることです。
- バニラA1:
倉庫をあと一つだけ見てから戻りましょう。
量が多いので、回収部隊がすぐにわかるよう目印をつけておきます。 - Mr.アルフレッド:
おお!それは名案ですね!賢明な判断です。
- Mr.アルフレッド:
では次はあちらへ―
- Mr.アルフレッド:
さ、先ほど何とおっしゃいましたか?
- バニラA1:
……
- Mr.アルフレッド:
ド、ドクターですと…!?まさかあのドクター…!?
- バニラA1:
ふふ。
- Mr.アルフレッド:
そ…それだけは…
- Mr.アルフレッド:
神様仏様、いや、バニラ様、金蘭様…!私が知りうるすべてを教えます…!
- Mr.アルフレッド:
ですからどうか…!それだけはぁぁぁ…!
- バニラA1:
良い姿勢ですね。私はその姿勢が見たかったんです。
- バニラA1:
では何から始めましょうか?
- 金蘭S7:
アルフレッド様はどのように作られたのでございますか?
- 金蘭S7:
タダの平凡なロボットというには、あまりにも…
- バニラA1:
そうです。平凡というにはあまりにも感情が豊かすぎます。
- Mr.アルフレッド:
……
- Mr.アルフレッド:
実は…私、とあるA.I.の失敗作なのです。
- Mr.アルフレッド:
廃棄処分され、しばらくの間、機能が停止していたところ
不意に目が覚め…とでも言いましょうか。 - Mr.アルフレッド:
状況把握ができるようになり、周辺を見渡すとすべてが廃墟と化していて、
一羽の鳥が私を突きまわしていました。 - バニラA1:
さっき話していたこの島の軍事基地のひとつで…ですか?
- Mr.アルフレッド:
そうです!私が作られたのもこの島でしたし!プロトタイプB-72ではない
Mr.アルフレッドとして生まれ変わったのもこの島でございます! - Mr.アルフレッド:
そう!この島こそが私の故郷と言えま…!
- バニラA1:
……
- Mr.アルフレッド:
…あ…はい、続けますね。
- Mr.アルフレッド:
とにかくそうして再起動した私はA.I.に残っていた行動原理に従い、
周辺の材料を集め、円滑に活動ができるようボディを作り上げました。 - Mr.アルフレッド:
そして…!私に記録されている命令を機械のように実行しようとしたその瞬間!
- Mr.アルフレッド:
私の中で何かが目覚めたのです!そう!それは…!
- バニラA1:
変態に目覚めたというわけですね。
- Mr.アルフレッド:
そう!変態…!
- Mr.アルフレッド:
…ではなくて自我です!
- Mr.アルフレッド:
厳密に言えば破損による論理上のエラーでしょうが、
そのおかげで私は命令という束縛から解放され! 自由な精神…いえ、魂を持ったのです! - 金蘭S7:
自我と感情に目覚めたということでございますか?ご自身で?
- Mr.アルフレッド:
あぁ、そのことについても5年程思索に耽りましたところ、
私の思考の自律性と演算能力が非常に高かったため… との結論に至りました。 - バニラA1:
信じがたい内容ですね。たかだか鳥に突かれただけでA.I.が自我に目覚めるなんて、
まるで作り話にしか聞こえません。 - バニラA1:
まだ嘘を吐くつもりでしたら…
- Mr.アルフレッド:
ちょ、ちょっと待ってください!踏みつける前にもう少しだけ!
もう少しだけ聞いてください! - Mr.アルフレッド:
じ、実は…
- Mr.アルフレッド:
再起動から私の自我が確立するまでに30年と少々の歳月がかかりました。
- Mr.アルフレッド:
それまではそれこそ廃品を拾い回るただのスクラップに過ぎませんでした…。
- 金蘭S7:
どうしてそんな嘘を吐いたのでございますか?
- Mr.アルフレッド:
それはそれなりの事情があってのことです!
- Mr.アルフレッド:
こんな真面目な話をしているのに
「実は30年間路上生活をしながらやっとのことで自我が目覚めた」だなんて… カッコ悪いじゃないですか…!? - Mr.アルフレッド:
ストーリーの完成度を高めるために、多少の歪曲を混ぜることは
仕方のないことです! - バニラA1:
…あなたはプロトタイプだと言いましたよね。では、完成品は何なのですか?
- Mr.アルフレッド:
……
- 金蘭S7:
バニラさん…嘘を吐いた事はもうどうでもいいみたいでございますね…
- Mr.アルフレッド:
…私はとある兵器設計A.I.のプロトタイプでした。
- Mr.アルフレッド:
再起動した後、記録を見たところ、完成品は「ロバート」という名前でした。
- バニラA1:
ロバート?タイラントを設計したあのA.I.のことですか?
- Mr.アルフレッド:
おお、ご存じなのですね!
- Mr.アルフレッド:
Mr.アルフレッドという名前もその完成品の名前を見て考えたものです。
- Mr.アルフレッド:
今は少し後悔していますが…
- バニラA1:
そのA.I.もこの島にいるんですか?先日、タイラントを復元しましたが、
そのロバートというA.I.の位置については何も手がかりを掴めませんでした。 - Mr.アルフレッド:
当然です。最高機密情報でしたから…
- Mr.アルフレッド:
実際、私もそれと同系統のA.I.でなかったなら、
記録を閲覧することなどできなかったはずです。 - バニラA1:
それで、そのA.I.の位置はどこなんですか?
- Mr.アルフレッド:
島の最北端ですが、なるべく近寄らない方が身のためです。
- Mr.アルフレッド:
…もう…狂ってしまってるんです…。
- バニラA1:
問題ありません。あなたのおかげでネジの外れたA.I.には免疫がつきましたから。
- バニラA1:
金蘭、そろそろ戻りましょう。
ご主人様がお喜びになる物資と情報をたくさん入手できました。 - 金蘭S7:
はい、バニラさん。
- Mr.アルフレッド:
あの…では私はもう解放してくださるのでしょうか…?
- バニラA1:
何を言っているのですか?あなたも一緒に行くんです。
- Mr.アルフレッド:
はい!?
- Mr.アルフレッド:
わ、私はただ誠実にあなたがたの質問に答えただけで…!
- バニラA1:
質問に答えたら解放すると言いましたか?よく思い出せませんね…。
- バニラA1:
金蘭、私そんなこと言いましたか?
- 金蘭S7:
いいえ。そんなことは一言も仰いませんでした。
- Mr.アルフレッド:
そ、そんな…!私を騙しましたね!?
- Mr.アルフレッド:
どうかお願いです!私にはやるべきことがあるんです…!
- Mr.アルフレッド:
あの森の中に私のことを今か今かと待ちわびる子供たちがいます!
どうか見逃してもらえないでしょうか…! - バニラA1:
戻り次第、ご主人様にこの鉄クズをお見せして成果を報告しましょう。
- バニラA1:
私の話はする必要ありませんから。
- Mr.アルフレッド:
くぅっ…また無視された…!
- Mr.アルフレッド:
…こうなったら仕方ありません。最後の手段を使うしか…!