シーンビューアの使い方
- 背景画像・セリフ下のNEXT・選択肢をクリックでセリフ送り
- 過去のセリフの選択肢・BACKをクリックでログジャンプ
Transcription
- ついに対面することとなった妖精の村のリーダーは、
以前LRLが見せてくれた漫画に出てきそうな姿だった。 - リーダーが俺の前まで歩いてきて立ち止まり、頭を下げると、
絹のような白い金髪がさらりと垂れ下がった。 - 生命のセレスティア:
こんにちは~
- こんにちは…
- 主人公:
- 気品あふれる外見とは打って変わって、気の抜けるようなほんわかとした挨拶に
少し困惑していると、リーダーは俺の手をぎゅっと握った。 - 生命のセレスティア:
人間様ですよね~?わぁ~、本物の人間様だ~
- 生命のセレスティア:
私、人間様を見るの、すごぉく久しぶりなんですよ~!
- 主人公:
- それは嬉しそうに、にへらぁ~と笑いながら、
しばらく俺の手を触っていたリーダーは再び頭を下げた。 - 生命のセレスティア:
ご挨拶をちゃんとしてませんでしたね~。では改めて…
はじめまして~私はセレスティアと申します。 - 生命のセレスティア:
ここにいる、あらぁ…?どこに行ったのかしら?
- 生命のセレスティア:
その、案内を務めたブラックワームと…各地で助けた方たちのお世話をしています。
- 単刀直入に話そう。俺たちに合流してくれたら嬉しいんだが…
- 主人公:
- 通信が不安定な状態で、これ以上時間を無駄にしないためにも
本題から話を始めた。 - 生命のセレスティア:
合流となるとぉ…人間様の命令を聞くということですよね~?
- そうだ。
- 生命のセレスティア:
う~ん…
- 主人公:
- しばらく首を左右に傾げながら何かを考えていたセレスティアは明るく笑った。
- 生命のセレスティア:
わかりました~。姉妹たちにもそう伝えておきましょ~
- 生命のセレスティア:
ですがその前に…
- 生命のセレスティア:
ふふ。
- ほあ…!?
- バニラA1:
……!
- ダークエルブンフォレストレンジャー:
あんた…!
- 待て!撃つな!
- 主人公:
- 各自武装を構えた隊員たちを制止して、俺も腰のホルスターにかかっていた
手を下ろした。 - 生命のセレスティア:
うふふ、人間様~
- 主人公:
- 俺はセレスティアの柔らかな胸に頭を埋めるように抱きしめられていた。
そして、その谷間からは森の匂いにも似た爽やかな香りがした…。 - 生命のセレスティア:
私に護って欲しいんですよね~?
- まずは離してくれないか…
- ……
- 生命のセレスティア:
まぁ、残念…
- 主人公:
- なんとかセレスティアを引き離し、深呼吸した。
- バニラA1:
…何の真似ですか。
- ダークエルブンフォレストレンジャー:
か、体で誘惑しようってわけ!?
- 生命のセレスティア:
まぁ、誤解ですわ~
- 主人公:
- セレスティアは目を丸くして手をフリフリと振った。
- 生命のセレスティア:
あの…、ダークエルブンはいつから生きているんですか?
- ダークエルブンフォレストレンジャー:
私は…こいつが復元してくれた…。
- 生命のセレスティア:
う~ん…でも私については、記録を見てご存じのはずですよ?そうでしょう?
- ダークエルブンフォレストレンジャー:
……
- 主人公:
- ダークエルブンが渋々頷くと、セレスティアはゆっくり手を伸ばして
俺の頭を撫でた。 - 生命のセレスティア:
私は生まれた時から、誰かを護ることに喜びを感じるよう設計されました。
- 生命のセレスティア:
動物、植物、バイオロイド…その「誰か」となる対象にはあらゆるものが
該当します。 - 生命のセレスティア:
ですが私たちバイオロイドの存在意義は別にありますよね~?
- 主人公:
- しばらく落ち着いた口調で話していると思ったら、
セレスティアは再びあの口調に戻った。 - 生命のセレスティア:
やっぱり人間様をお護りするのが、私にとっての最高の喜びなんですが~
私は同じモデルの姉妹たちとは違って、そんな機会は一度もなかったんです~。 - 生命のセレスティア:
会社のイメージメーキングのために、
一人は森に残らなければいけなかったんですがぁ… それが私だったというわけですね~ - 生命のセレスティア:
あら…、こんなこと言っちゃっても大丈夫ですかねぇ…?
- もうその会社はない。関係ないよ。
- 生命のセレスティア:
うふふ、それもそうですね~。
- 主人公:
- こういう類の愛情表現を受けるのはもう慣れている。
- 主人公:
- 何とか話ができる程度に体を離し、そのまま抱かれたままでいることにした。
- 生命のセレスティア:
うふふ、いい子ですね~
- バニラA1:
ご主人様を子ども扱いするのはやめてください。
- バニラA1:
多少抜けている所はありますが、私たちを統率されているお方です。
- 生命のセレスティア:
あら、ごめんなさ~い。
- 主人公:
- 全く悪びれる様子のない声で謝りながら、セレスティアは俺を抱いている手から
力を抜かなかった。 - 生命のセレスティア:
でも少しは私のこともわかってくださると嬉しいのですが~?
私もこんなことしているのはそれなりに理由が……あっ、そうですねぇ… - 生命のセレスティア:
ダークエルブンはいつから生きているんですか?
- ダークエルブンフォレストレンジャー:
こいつが復元してくれた…。
- 生命のセレスティア:
ふむふむ…私に関しては記録を見て知っているはずですよね?
- ダークエルブンフォレストレンジャー:
……。
- 主人公:
- ダークエルブンが渋々頷く。するとセレスティアはそれはそれは大切なものに
触れるかのように俺の頭を撫でた。 - 生命のセレスティア:
私は生まれた瞬間から、誰かを護ることに喜びを感じるよう設計されました。
- 生命のセレスティア:
動物、植物、バイオロイド…その「誰か」となる対象にはあらゆるものが
該当します。 - 生命のセレスティア:
ですがぁ、私たちバイオロイドの存在意義はアレじゃないですか~?
- 主人公:
- しばらく落ち着いた口調で話していると思ったら、
セレスティアは再びあの口調に戻った。 - 生命のセレスティア:
やっぱり人間様をお護りするのが、私にとっての最高の喜びなんですが~
私は同じモデルの姉妹たちとは違って、そんな機会は一度もなかったんです~。 - 生命のセレスティア:
会社のイメージメーキングのために、
一人は森に残らなければいけなかったんですがぁ… それが私だったというわけですね~ - 生命のセレスティア:
あら…、こんなこと言っちゃっても大丈夫ですかねぇ…?
- 大丈夫だよ。どうせもう会社もないんだし。
- 生命のセレスティア:
うふふ、それもそうですね~。
- ダークエルブンフォレストレンジャー:
じゃあ、あなたは…
- 生命のセレスティア:
そうです。生まれた時からずっと森やジャングルなどで暮らしてきました~。
- 生命のセレスティア:
その時にあなたたちのようなエルブンシリーズを監督していた経験が
役に立っているのかもしれませんね~。 - バニラA1:
バイオロイドの救済活動に…ということですか?
- 生命のセレスティア:
ふふ、そうですよ~。皆さん私の保護が必要でしたからね~
- 生命のセレスティア:
それで…あら?
- 生命のセレスティア:
ブラックワームの姿が見えませんね?どこに行ったのかしらぁ…
- 生命のセレスティア:
ちょっと探してきますね~。
失礼~ - 主人公:
- 俺が呼び止める間もなくセレスティアは村の方に行ってしまった。
- ……。
- 主人公:
- 今までの経験からして高い地位と権限を持つバイオロイドたちは
大体、変わった性格をしていた。 - 主人公:
- だからよっぽどのことがない限り、落ち着いて対応できるよう
心の準備はしておいたつもりだったが… - そういうのもあるのか…
- ダークエルブンフォレストレンジャー:
と、とりあえず性格は記録にあったものと大差ないみたいだけど…。
- エルブン・フォレストメーカー:
そうね。特に変わった点はないみたい。
- エルブン・フォレストメーカー:
長生きし過ぎて、ちょっと忘れっぽくなっちゃったのかな?って感じだけど~
- P-22ハルピュイア:
バイオロイドが物忘れをするなんて話、今まで聞いたことないわ。
- P-22ハルピュイア:
元々おっちょこちょいな性格ならともかく…
- 主人公:
- セレスティアの性格と行動について熱い議論を交わす隊員たちを
ぼーっと眺めていたが、ふと忘れかけていたことを思い出した。 - そうそう。さっき連れて行かれたバイオロイドを見たって話は…
- P-22ハルピュイア:
それ、やっぱり調査する?
- 頼む。金蘭を連れて行けば追跡出来ると思う。
- 金蘭S7:
ですが拙は主様のお傍を…
- エルブン・フォレストメーカー:
私たちがいるじゃない。相手が相手なだけに私たちが残った方がいいと思うわ。
- 俺もそう思う。
- P-22ハルピュイア:
わかった。必ず真相を突き止めてみせるわ。
- 主人公:
- ハルピュイアが頷くと同時に村の方からセレスティアとブラックワームが
向かってくるのが見えた。 - じゃあ頼むぞ
- 主人公:
- 金蘭とハルピュイアに目配せした後、満面の笑みで駆け寄ってくる
セレスティアの気を逸らすため、俺も迎えるように彼女の方へと歩き出した。 - P-22ハルピュイア:
よし。こっちには関心がないみたいね。
- 金蘭S7:
周辺に他の住民はいないようでございます。
- P-22ハルピュイア:
わぁ…、本当に不思議ね。どうやってそこまで―あ…、ごめんね。
- P-22ハルピュイア:
こんな風に言っちゃダメだよね…。大変なのに…
- 金蘭S7:
大丈夫でございます。慣れていますから…
- P-22ハルピュイア:
あはは…ごめんね。私って一度気になると止まらない性格なの…。
- 金蘭S7:
大したことはございません。ただ極度に敏感になった五感で多くの情報を
取り入れて、それを整理するだけでございますので。 - P-22ハルピュイア:
じゃあ司令官が今、何の話をしているのかも聞こえるの?
- 金蘭S7:
はい。セレスティアさんに今までどう過ごしてきたのかをお聞きになっています。
- P-22ハルピュイア:
うぅ…、どんな話をしてるのか気になっちゃう。
でも、もう行かなきゃね…。 - 金蘭S7:
ある程度の距離までは聞こえますのでお伝えいたします。
- P-22ハルピュイア:
わぁ、本当?ありがとう!
- P-22ハルピュイア:
じゃあそろそろ出発しよっか?
鉄虫じゃなくて支援部隊の子たちと会えればいいんだけど。