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P-22ハルピュイア
はぁ、はぁ…

Transcription

  1. P-22ハルピュイア:

    はぁ、はぁ…

  2. P-22ハルピュイア:

    あはは…今日はよく走る日だわ…。

  3. バニラA1:

    はぁ、はぁ…ご、ご主人様、だ、大丈夫ですか…?

    1. 大丈夫だ。ちょっと休憩しよう。
  4. バニラA1:

    はい…。

  5. 主人公:

    - 息を切らせながらも俺の心配をしてくれるバニラを休ませ、エルブンとダークエルブンの方を見た。

    1. ちょっと休んだ方がよさそうだ。
  6. エルブン・フォレストメーカー:

    わかったわ。私たちはまだ平気だから、周囲を警戒してるわ。

  7. ダークエルブンフォレストレンジャー:

    早く座って休んだ方がいいよ。森の中での移動は体力の消耗が激しいから。

    1. わかった。
  8. 主人公:

    - 二人を見送ると、地べたに座って通信機を確認した。

  9. 主人公:

    - 当然ながら、何も受信できていなかった。

  10. 金蘭S7:

    他の方たちも攻撃を受けているようでございます。

    1. うん。俺にも聞こえる。
  11. 主人公:

    - 間違いなく戦闘音であろう砲声が遠くから聞こえてくる。

    1. くそっ、俺が指揮しないといけないのに…
  12. 金蘭S7:

    みなさん苦戦中でしょうが、今は主様の安全が第一でございます。

  13. 金蘭S7:

    …主様あっての私たちであるということを、お忘れにならないでください。

    1. …わかってる。
  14. 主人公:

    - 心を落ち着かせ、今わかっている情報を整理することにする。

  15. 主人公:

    - まず、正体不明のAGSから攻撃を受けている現在の状況。

  16. 主人公:

    - 状況からして妖精の村とセレスティアに関連があるのは確かだ。そうじゃなくても連れて行かれた村の住民を考えれば、少なくとも何かを隠していることは明らか。

  17. 主人公:

    - ただ一つ気がかりなのは…

    1. 何故謝ったのか…。
  18. 主人公:

    - もちろんそれすらも作戦の内なのかもしれないが、一瞬だけ見えたセレスティアの悲しそうな目だけはとても嘘だとは思えなかった。

    1. それからスノーフェザーとサニー…バニラが話していたロボット…
  19. 金蘭S7:

    主様。緊迫した状況だったため、お伝えできていなかったことがございます。

    1. さっきの件、何かわかったのか?
  20. 金蘭S7:

    はい。

  21. P-22ハルピュイア:

    さっき見失った住民たちの痕跡を追跡してみたら、ブラックリバーの研究所を見つけたわ。

    1. ブラックリバーだと?
  22. P-22ハルピュイア:

    うん。でも今は違う目的で使われているようだったわ。

  23. 金蘭S7:

    そこでは…生体実験が行われていた模様でございます。

    1. ……。
  24. P-22ハルピュイア:

    実験は最近まで行われていたみたいだった。それから…

  25. P-22ハルピュイア:

    連れて行かれたイヤリングを着けていない住民なんだけど…その子も見たわ。

    1. まさか…。
  26. 主人公:

    - 幸い、ハルピュイアは首を横に振った。

  27. P-22ハルピュイア:

    司令官が想像するようなことはなかったわ。でも…

  28. P-22ハルピュイア:

    悲鳴を上げながら連れて行かれたはずなのに、何もなかったみたいに他の子たちと雑談をしていたの。

  29. 金蘭S7:

    そして、その方の耳にはイヤリングがありました。

    1. …洗脳された…もしくは精神操作か何かか…
  30. 主人公:

    - パズルの最後のピースが埋まった。セレスティアの耳で輝いていたイヤリング、そしておかしな行動。

    1. だとしたら洗脳した犯人がいるはず。
  31. 金蘭S7:

    それは恐らく…あの不審なロボットではないでしょうか。

    1. だとしたら…何で俺たちを攻撃するんだ?
  32. P-22ハルピュイア:

    その研究所で『新人類プロジェクト』というのを見つけたわ。

    1. 間違いない。
  33. 主人公:

    - 俺が知っている範囲で、今新しい人類に関心があるのはただ一人。

    1. レモネード…。
  34. 主人公:

    - レモネードがその怪しいロボットを使って妖精の村の住民を洗脳し、自分の主人たちを復活させるための研究材料として使う…。

  35. 主人公:

    - スノーフェザーとサニーはそこから脱出し、それを阻止するために戦っている。

  36. 主人公:

    - そして、その怪しいロボットは俺をこの島で発見したため、始末しようとしている…。

    1. 思ったよりずっと危険な状況だ。早く本隊と合流しないと。
  37. 主人公:

    - 俺が立ち上がると、隊員たちも即座に準備を整えた。

    1. 移動を再開する。エルブン!
  38. エルブン・フォレストメーカー:

    呼んだ?

    1. 危険は承知だが、先行して包囲網を突破できそうなルートを探してきてくれ
  39. エルブン・フォレストメーカー:

    任せて~!必ず司令官をみんなのおっぱいの所に連れて行ってあげ―

  40. 主人公:

    - こんな状況でも冗談を言ってくれるエルブンの言葉が遮られる。一帯に凄まじい咆哮が響き渡り、全員がその正体に一瞬で気付き、凍りついた。

  41. P-22ハルピュイア:

    こ、これ…これって…まさか…

    1. 逃げるぞ!
  42. P-22ハルピュイア:

    ま、まさかまだタイラントが残っていたの!?

    1. いいから!逃げるんだ!
  43. エルブン・フォレストメーカー:

    こっち!この森の奥に逃げれば大丈夫だから!

  44. エルブン・フォレストメーカー:

    木が多くなれば、あいつもそう簡単には身動きが取れないはずよ!