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主人公
- 静かな夜。最後の書類の決裁を終わらせると、大きく伸びをする。

Transcription

  1. 主人公:

    - 静かな夜。最後の書類の決裁を終わらせると、大きく伸びをする。

    1. 大体終わったか。
  2. 主人公:

    - 先ほどの書類で溜まっていた仕事は完全討伐。これでやっと通常業務に戻れそうだ…。

  3. 主人公:

    - 俺はここしばらく、ゲームに夢中になっていたツケを払っていた。溜まった仕事を片付け、ヴェロニカにはしばらくレイスに会わないように頼み、アザゼルには救済について聞かされ、トモとスチオンをするなど…忙しかった。

    1. そろそろ寝るか…
  4. 主人公:

    - 一日の締めに今日の当直メンバーを確認しようとすると、俺の首に丸くて太い何かが触れた。

  5. ??:

    騒がないで…質問に答えなさい。

    1. ……
  6. ??:

    お前は誰だ?…まぁ、司令官は司令官か、ここはオルカってのも知ってるし…

  7. ??:

    あはは!じゃあ何て聞けばいいんだろ?

    1. リアン…?
  8. 主人公:

    - ゆっくりと後ろを振り向くと、リアンがボールペンを持ってイヒヒと笑っていた。

  9. 慈悲深きリアン:

    正解!超天才美少女刑事、リアン様でした~!

  10. 主人公:

    - 今の言葉と笑顔だけでもう十分だったが、あえて聞いてみることにした。

    1. …「君」はどの「君」なんだ?
  11. 慈悲深きリアン:

    さぁ…リアンはおバカさんだからよくわかんないかな…

  12. 慈悲深きリアン:

    …ワトソン。

  13. 主人公:

    - 俺が「俺」だったあの名前を囁き、リアンは俺を抱きしめた。

  14. 主人公:

    - 二人で再会を喜び合った後、リアンと向き合って座った。

    1. 聞きたいことがたくさんあるんだ。
  15. 慈悲深きリアン:

    あはは。何でも聞いて。

    1. まず…どこまで覚えてる?
  16. 慈悲深きリアン:

    ワトソン…いや、もう司令官か?

  17. 慈悲深きリアン:

    司令官が電話に向かって走っていったところまでかな?

    1. 全部か…
  18. 慈悲深きリアン:

    へへっ。ここにいる子たちって本当に凄いんだね。ドクターまでいたし。色々とびっくりしたよ。

    1. 色々と?
  19. 慈悲深きリアン:

    うん。まずドクターがいるってこと自体が驚きだし、目が覚めたらぶっ倒れてたんだよ。周りにも同じように倒れてた子たちがいたし…

  20. 慈悲深きリアン:

    私死んじゃって、もうあの世なのかって思っちゃったよ。

    1. はは…
  21. 慈悲深きリアン:

    …あの子たちも、司令官の友達?

    1. まぁ…そんなところかな?
  22. 慈悲深きリアン:

    そうなんだ。だから…できたんだね。

    1. どういうことだ?
  23. 慈悲深きリアン:

    「私」の記憶を戻したところであの子たちには何の利益もないじゃない?

  24. 慈悲深きリアン:

    あの子たちはただ、司令官のためにあんな風になるまで頑張ったんだね…。

    1. あいつら………
  25. 慈悲深きリアン:

    あはは!目を覚ましたばかりで、まだぼーっとしてたんだけど…。ドクターがね…

  26. 慈悲深きリアン:

    「お姉ちゃん、お兄ちゃんがあれから落ち込んでるの…だからお兄ちゃんをお願い…」

  27. 慈悲深きリアン:

    それだけ言ったら死んだみたいにすぐ眠っちゃった。

    1. 目が覚めたら礼を言わないとな…。
  28. 慈悲深きリアン:

    うん。私も一緒に行くよ。

  29. 慈悲深きリアン:

    おかげで…唯一の友達を知ってくれている人にまた会えたんだから…。

  30. 主人公:

    - そう言うとリアンは頬杖をついて、ニコニコ笑いながら俺を見つめた。

    1. …戻ってから記録を探してみた。
  31. 主人公:

    - 闇に葬られた記録…

    1. シャーロックは…
  32. 慈悲深きリアン:

    死んじゃった。あのスキャンダルの後、すぐに…。

    1. …………それは…。
  33. 慈悲深きリアン:

    ううん、違う。

  34. 主人公:

    - 俺の予想を否定するようにリアンは微かに笑いながら首を振った。

  35. 慈悲深きリアン:

    事故だった。疑う余地のない、本当にただの事故。

    1. そんなはずっ…
  36. 慈悲深きリアン:

    本当だよ。「私」が…捕まるまで、すべてを懸けて調べた結果だから…。

  37. 主人公:

    - 俺が頭がいっぱいになって答えに困っていると、リアンは辛そうな表情で口を開いた。

  38. 慈悲深きリアン:

    もしかしたらさ…人間には…一生かけて成し遂げられることの限界値っていうものがあるのかも…

  39. 慈悲深きリアン:

    シャーロックはいたって普通の人間だった…。だけど、そんな普通な人間が一生かけて成し遂げるようなことを一度に叶えちゃったんだよ。

  40. 慈悲深きリアン:

    …うん。きっとそうに違いない。私は、そう思うことにしたんだ。

    1. そう…かもな…すごく怖がりだったし…。
  41. 主人公:

    - 話は長くなりそうだったから、俺は冷蔵庫からお酒と杯を持ってくる。

  42. 慈悲深きリアン:

    あはははは……そうだよね?

  43. 慈悲深きリアン:

    あんなに臆病な人、滅多にいなかったよ。本当に…。あっそうだ。こんなこともあったんだよ?あっ、ありがとう。

  44. 主人公:

    - リアンと月明りを見ながら、ゆっくりと語らう。

  45. 主人公:

    - 穏やかに時間が過ぎていき…俺たちもちょうどよく酔いが回り、話は尽きることはない。

  46. 主人公:

    - そういうわけで、今回はこのへんで幕を降ろすとしよう。

  47. 主人公:

    - 俺たちは何度目かの乾杯をした。…そう。一度も会ったことのない、大切な友のために…

  48. < 儚き記憶は友と共に > END。