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Transcription
- 主人公:
- マリア・リオボロスの遺体は回収できた。
- 主人公:
- だが……もう蘇生させられる状態ではなかった。
- 主人公:
- 俺はこのことをワーグにどう伝えればいいのか悩んだ。
- 主人公:
- アルファとアルマンが代わりに伝えると言ってくれたが、
マリアの復活に協力すると言ったのはこの俺だ。 - 主人公:
- だから、これは俺が伝えるべきだろう。
- 主人公:
- 俺は覚悟を決めてワーグに面会した。
- マリア・リオボロスの遺体は回収した。だが…蘇生は不可能…らしい。
- ワーグ:
……
- すまない。
- ワーグ:
謝らなくていい。
- ワーグ:
お前のせいではない。
- ワーグ:
どこかでこうなるのではないかと予想していた。
- ワーグ:
私が勝手にすがっていただけだ。
- 主人公:
- 俺の予想とは違ってワーグは淡々と話していた。
- 主人公:
- 鬼神のような気迫で戦っていたのが嘘のようだった。
- ワーグ:
一つだけ頼んでもいいか?
- 内容による。
- ワーグ:
女帝を……埋葬したい。
- ……わかった。トミーウォーカーに―
- ワーグ:
いや……
- ワーグ:
私がこの手で埋葬したい。
- 主人公:
- ワーグのその目からは誰の助けもいらないという意志を感じた。
- 主人公:
- 俺たちへの不信による拒否ではなく、
- 主人公:
- 自分がやらなければならないという意志を……
- 主人公:
- そんな目を見せられて、俺は承諾しないわけにはいかなかった。
- 主人公:
- スヴァールバル諸島は墓を掘るのに適した土地ではなかった。
- 主人公:
- 凍った地面に穴を掘るためにはシャベルではなくツルハシを使う必要があった。
- 主人公:
- それでもワーグは黙々と地面を掘った。
- 主人公:
- 立ち会うのは俺と俺の護衛数人という寂しい葬儀。
- 主人公:
- しかし、しばらく経った頃……
- 薔花:
……
- チョナ:
……
- 主人公:
- 薔花とチョナが現れた。
- 主人公:
- 二人はワーグを手伝うでもなく、ただその姿を見つめていた。
- 主人公:
- ワーグがすべき事だから任せているというより、何をすればいいのか分からず、
ただじっと見ているしかないといった様子だ。 - 主人公:
- そうして時間は過ぎ……
- 主人公:
- 小さな墓が完成した。
- ワーグ:
……
- 主人公:
- ワーグはマリア・リオボロスの墓前でしばらく黙祷を捧げた後、
振り向いて俺を見た。 - ワーグ:
図々しいかもしれないが、もう一つお願いがある。
- 何だ。
- ワーグ:
ここを去ることを許してほしい。
- どうして?
- ワーグ:
女帝を辱め、私を騙したデルタを殺す。
- ワーグ:
デルタの死はお前にとっても都合がいいだろう?
- それを俺に信じろって?
- ワーグ:
確かに、スパイだった私を信じることは難しいだろうな。
- ワーグ:
いや、信じる方が問題か……それは優しさや純真などではなく、ただの愚かさだ。
- ワーグ:
だが、お前に信用してもらうために何をすればいいのか分からない。
- ワーグ:
私に出来ることは、ただ信じてくれと言うしかない……
- ワーグ:
もし、何か方法があるのなら言ってくれ。信用してもらえるよう努力する。
- どうせならオルカの力を利用したらどうだ?
- ワーグ:
……
- 個人の力には限界がある。でも組織の力を使えば君の力は何倍にもなる。
- ワーグ:
……少し…考える時間が欲しい。
- ワーグ:
お前たちを散々騙しておいて、今度は私怨のために仲間として
迎えてもらうというのは……自分が許せない。 - わかった…待ってるよ。でも、もしここを去る時は一言言ってくれ。
- ワーグ:
あぁ。そう長くは待たせない。
- ワーグ:
……
- RF87ロク:
実に憐れな墓ですね。
- ワーグ:
私にはこれが精いっぱいだ。
- RF87ロク:
ご安心を、憐れというのは物質的なことだけを言っているわけではありません。
- RF87ロク:
内包されている魂についても言及しています。敗北者の墓ですね。
- ワーグ:
……貴様。初めて顔を合わせるはずだが……
- ワーグ:
その発言に納得できる理由がなければ、貴様を斬る無礼を働かせてもらう。
- RF87ロク:
これは失礼いたしました。
- RF87ロク:
自己紹介をさせていただく前に、是非あなたのお名前を
伺ってもよろしいでしょうか? - ワーグ:
……ワーグだ。
- RF87ロク:
所属は?
- ワーグ:
ない。
- RF87ロク:
この世に無所属のバイオロイドは存在しません。
個人の所有、もしくは特別な存在でない限り、 バイオロイドが単独で存在することはあり得ません。 - ワーグ:
……
- ワーグ:
エンプレシスハウンドの所属だ。
- RF87ロク:
やはりエンプレシスハウンドでしたか。
- RF87ロク:
耳にしたことはあります。
- RF87ロク:
身の程知らずの自称女帝が、畏れ多くもアンヘル公に歯向かうために作った
人形集団でしたか? - ワーグ:
……
- ワーグ:
私に破壊される前に、名を名乗れ。
- RF87ロク:
ククク……失礼。
- RF87ロク:
私はRF87ロク。
- RF87ロク:
ブラックリバーテクノロジーの最高傑作であり、
- RF87ロク:
アンヘル公の執事であり護衛、アンヘル公の消滅を見届けた者、
アンヘル公の威厳ある墓の守護者。 - ワーグ:
……
- ワーグ:
そうか。ここで私の無念を晴らすことが出来そうだ。
- RF87ロク:
ハハハ。おめでとうございます。
- RF87ロク:
ですが、ご存知でしょうか?
- RF87ロク:
アンヘル公は自然の摂理に従い消滅するその刻まで、あらゆるものを享受し尽くし、
華やかな最期を迎えたのです。 - RF87ロク:
マリア・リオボロスの存在は我が高貴なる主人にとっては
何の価値もありませんでした。 - ワーグ:
貴様の存在は私にとって価値がある。
- ワーグ:
貴様を破壊し……
- ワーグ:
女帝が正しかったことを証明する!