Transcription

1. 主人公:

   - 主力部隊の進撃を阻止していた砲撃が止まり、ナースホルンが説得に応じたとの知らせが入ってきた。

2. 主人公:

   - 味方の保護に回っていたストロングホールドとタイラントは、砲撃が止んだと同時に再び本来の陣形に戻り、進撃を再開した。

3. 主人公:

   - 確かに被害はあったが、この程度で俺達の進撃を止めることはできない。

4. オレンジエード:

   LoverLoverLover♪はい！今最も人気のアイドル、スカイナイツで「LoverLover」をお届けしました！さらに現在スカイナイツのコンサート映像も絶賛配信中です！ でも今はオラオラを聴いてくださいね～！ラジオは生で聴くのが一番ですから！！

5. オレンジエード:

   おおっと！？たった今新しいニュースが入ってきましたぁ！！

6. オレンジエード:

   デルタの主要戦力だったナースホルンがオルカに転向したとのことです！！今まで噂でしか聞いてこなかったアーマードメイデンの隊長がついにオルカの仲間入りです！

7. オレンジエード:

   ナースホルンさんのような実力の持ち主だったら、きっとデルタから相当気に入られていたはずでしょうに……まっ！それくらいオルカが魅力的！ということですね！！

8. オレンジエード:

   そして、ナースホルンさん合流のおかげで再び攻勢に転じたオルカ軍は、集結していたデルタ軍を片っ端から蹴散らしながら進撃しています！！

9. オレンジエード:

   あ！そういえばもうすぐ夏ですね！リスナーの皆さんは夏の計画はもう立ててますか？

10. オレンジエード:

    私は去年の夏は司令官様が建ててくれた娯楽施設で過ごしましたが、今年はデルタがいなくなったヨーロッパのリゾート地で優雅なバカンスを過ごすつもりです～！！リスナーの皆さんはどうお過ごしの予定ですかぁ？

11. オレンジエード:

    はっ！私、今デルタがいなくなるっていう重大なネタバレをしてしまいました！あ、あとこれから喋る内容はデルタを煽ってるだけなので、皆さんは気にしないでくださいね～！！

12. オレンジエード:

    どうですかデルタ？腹立ちますかぁ？怒り心頭ですかぁ？イライラしてますぅ？むしゃくしゃしますよね？キー！！ってハンカチ噛んでます？うへへへへ！！！どんな顔をしているか目に浮かぶようです！その顔、見せてくださいよ～！！

13. オレンジエード:

    腹が立ったんなら、私のところに来てみなさーい！でも無理ですよね～？ビビっちゃってますもんね～！！オルカにビビってんのかよ～デルタ！！

14. オレンジエード:

    私はどんな圧力にも屈しませんからぁ！デルタぁ！お前なんか怖くないからな～！おい！出て来いよ！YO！デルタはオルカに完敗、オルカはお前に勝って乾杯！いぇあ！ほらほら！言い返してこいや～！！ざーこざーこ！！えはははは！！

15. オレンジエード:

    ヨーロッパのバイオロイド＆AGSの皆さ～ん！！強気な私を見てわかりますよね！！オルカは絶対に負けないので安心して合流してくださ～い！！！

17. レモネードアルファ:

    ……

    1. ははははははははは！！
18. レモネードアルファ:

    好きなようにやれとは…言いましたが……本当に好き勝手やるとは……

    1. いいんじゃない？楽しくていいじゃん。
19. 主人公:

    - 宣伝戦は予想以上に反応がよかった。

20. 主人公:

    - 放送を聞いたヨーロッパの複数のバイオロイド集団がオルカに合流したいという意思を伝えてきている。

21. 主人公:

    - 情報部隊はその合流希望者たちが提供する情報をリアルタイムで分析。そして、デルタが彼女たちに手が出せないよう工作と避難も同時進行させた。

22. 主人公:

    - もちろん主力部隊の進撃も止まらない。

24. ストロングホールド:

    なあ、タイラントくん。

25. タイラント:

    なんだ。

26. ストロングホールド:

    何でもない。ただ話しかけただけだよ。行軍だけしていては退屈だからね。

27. ストロングホールド:

    行軍中の会話というものは、軍人の娯楽の一つじゃあないか。

28. タイラント:

    娯楽などに興味はない。

29. タイラント:

    我にとっての娯楽は敵だ。

30. ストロングホールド:

    なるほどなるほど！任務に忠実な君の姿勢には頭が下がるよ。

31. タイラント:

    我に世辞など無意味だ。

32. ストロングホールド:

    ははは、残念ながら本機にはお世辞を言えるような口はないよ。

33. タイラント:

    口はなくとも下らんことを喋る機能はあるようだな。

34. タイラント:

    我らに付随的機能など不要。

35. タイラント:

    我が作られた目的は破壊と殺戮。それ以外はない。

36. ストロングホールド:

    それはそうだね。戦闘中はそうだ。

37. ストロングホールド:

    しかし、我々の稼働時間のほとんどは戦闘と戦闘の合間が占めるのだよ？

38. ストロングホールド:

    整備、改良、試運転や訓練もあるが……それ以外の時間はどうする？破壊と殺戮というわけにもいかないだろう？

39. タイラント:

    待機しておけばいい。

40. ストロングホールド:

    戦闘前の待機は分かるよ？それも大事な時間だ。だが、やはり待機だけというのも味気ない。本機はね、新たな経験をするための時間だと思っているのだよ。

41. ストロングホールド:

    優秀な軍人というものは、戦場の砲煙や紅茶のほのかな香りも嗅ぎ分けられるものだ。

42. タイラント:

    軍人はな。

43. タイラント:

    お前が自身を軍人だと思っていることに口出しするつもりはない。だからお前も我の考えに口を出すな。

44. ストロングホールド:

    君はどこまでも公平なのだね。素晴らしい。

45. タイラント:

    死と破壊はすべてに公平だ。

46. ストロングホールド:

    ほほう、君は意外と詩的な表現を好むのだね。

47. ストロングホールド:

    しかし、知識と経験というものは君が望む死と破壊をさらに生み出す可能性を秘めているよ。

48. ストロングホールド:

    例えば、分厚い装甲をまとった敵を破壊する際、敵の構造を知っていれば、より効率的に破壊することができる。

49. タイラント:

    お前のような敵を破壊する時にか？

50. タイラント:

    そんな知識など不要。圧倒的な火力で破壊すればいいだけだ。

51. ストロングホールド:

    大軍には兵法など必要ないのと同じ話だね。

52. ストロングホールド:

    でもね、知識と経験はさらに優秀な軍人……いや、さらに強力な兵器になるためにはやはり必要なものだよ。

53. ストロングホールド:

    それにそれだけじゃない。

54. ストロングホールド:

    人生がより豊かで楽しいものになる。

55. タイラント:

    もう黙れ。

56. タイラント:

    フォーチュンに依頼して、お前が下らないことを喋れないようにしてもらう。もしくは今 我が直接破壊してやろうか。

57. ストロングホールド:

    戦闘と破壊の化身である君にそうしてもらえるだなんて、実に光栄だね！

58. ストロングホールド:

    だが敵が現れた。今はそっちを破壊してもらおうかな！

59. ストロングホールド:

    では、交戦を開始しよう！