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レモネードベータ
…防御ラインを形成していた最後のAGSが破壊されました。メルセデス地区にデモ隊が集結しています。

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  1. レモネードベータ:

    …防御ラインを形成していた最後のAGSが破壊されました。メルセデス地区にデモ隊が集結しています。

  2. レモネードベータ:

    どうすれば……どうしたらいいですか?

  3. シモン・ブランコ:

    ……

  4. レモネードベータ:

    会長……ご命令を……

  5. シモン・ブランコ:

    …シェパードを置いてきて正解だったな。さすがにこの有様は見せられない。

  6. レモネードベータ:

    ……会長……

  7. シモン・ブランコ:

    フー……

  8. シモン・ブランコ:

    …会長、支援兵力を回してもらえませんか。

  9. オメガ産業会長:

    すまないが、それは難しそうだ。

  10. オメガ産業会長:

    今のカラカスは世界から注目され過ぎている。

  11. オメガ産業会長:

    この回線以外の外部との通信はすべて封鎖して、マスコミの介入までは食い止めたが……大規模な兵力移動まではさすがに隠すことはできんよ。

  12. オメガ産業会長:

    それに外部からの軍事介入は…株価にもかなり影響する。内々に解決する方法を探すしかないな。

  13. シモン・ブランコ:

    ……その方法がもう無いんですよ。

  14. オメガ産業会長:

    うーん……

  15. シモン・ブランコ:

    面白いと思いませんか、会長。カルテルの逮捕作戦で死んだ奴のために、あのクソ市民どもは銃を取ってデモに参加してるんですよ。

  16. シモン・ブランコ:

    ホセフィーナが死んだ時は何もしなかったくせに……

  17. シモン・ブランコ:

    …すべて殺してしまわないといけないのに、それが出来ずに終わるのが残念でならない。

  18. レモネードベータ:

    …そんなこと言わないでください、会長……

  19. レモネードベータ:

    まだ終わったわけではありません。こんな言葉もあるじゃないですか。人生があなたにレモンを与えたなら、そのレモンでレモネードを作りなさいって。

  20. レモネードベータ:

    だから、きっとまだこんな状況でも何かできるはずです……あ、そうです!私がデモ隊の皆さんと話をしてみます。

  21. レモネードベータ:

    逮捕作戦中に過ちがあったことをしっかりとお詫びして……

  22. オメガ産業会長:

    それは許さんよ。ベータ。

  23. オメガ産業会長:

    デモ隊との対話が録画されたとしたら?

  24. オメガ産業会長:

    今は外部との通信を遮断しているが、事態が終息したあと、その録画されたファイルがマスコミにリークされないと言い切れるか?

  25. オメガ産業会長:

    ブラックリバーと三安に攻撃の材料を渡せば、株価下落などでは済まない状況になる。

  26. レモネードベータ:

    …で、ですが……

  27. オメガ産業会長:

    黙れ。

  28. レモネードベータ:

    ……

  29. オメガ産業会長:

    秘書の教育がなってないな?シモン。

  30. シモン・ブランコ:

    …すみません、会長。

  31. オメガ産業会長:

    まぁ……それでも、ベータの言うことも一理ある。

  32. シモン・ブランコ:

    …どういうことですか?

  33. オメガ産業会長:

    言っていただろう?人生がレモンを与えたなら……

  34. オメガ産業会長:

    …そのレモンでレモネードを作れ……と。

  35. オメガ産業会長:

    確か、大統領府の北側にバイオロイド生産施設があったね?

  36. シモン・ブランコ:

    ……

  37. シモン・ブランコ:

    大丈夫なんですか…?

  38. オメガ産業会長:

    何がだね?

  39. シモン・ブランコ:

    レモネードの複製は……他の会長たちとの協約に違反するのでは……

  40. オメガ産業会長:

    もちろんそうだよ?バレれば大変なことになるだろうね。

  41. オメガ産業会長:

    バレれば…

  42. オメガ産業会長:

    だが、今はたまたまそこは外部との通信がすべて封鎖されている。さらには人工衛星でもカラカスを監視できない状況だ。

  43. オメガ産業会長:

    何が起こったとしても分からない。

  44. シモン・ブランコ:

    ……

  45. シモン・ブランコ:

    血が流れると思いますが。

  46. オメガ産業会長:

    前に進むためには犠牲が必要な時もある。

  47. シモン・ブランコ:

    複製防止コードはどうしますか?

  48. オメガ産業会長:

    確かにそれが問題だ。そのコードは簡単に解除することはできん。

  49. オメガ産業会長:

    しかし、本当にそのコードを解除する必要があるのかな?

  50. シモン・ブランコ:

    …というと……?

  51. オメガ産業会長:

    …意図的に欠陥を持った機体を作るというのはどうかな?

  52. オメガ産業会長:

    本当に最低限の生命活動をするだけの、バイオロイドですらない物。

  53. オメガ産業会長:

    つまり、一種の生体コンピューターを作るのだよ。そうすれば複製防止コードを迂回できる…とうちの研究員たちが話していた。

  54. シモン・ブランコ:

    ベータ、計算しろ。実現の可能性はあるのか?

  55. レモネードベータ:

    …そ、それは……

  56. シモン・ブランコ:

    言え、ベータ。

  57. レモネードベータ:

    …り、理論上は…その条件で迂回コードを作れば……複製防止コードを騙すことはできます。ですが……

  58. レモネードベータ:

    …複製個体を作れたとしても……問題が解消されたわけではありません。

  59. レモネードベータ:

    複製防止コード自体は生きているので…継続的に迂回コードと複製防止コードが衝突を起こして、演算モジュールに過負荷が発生します。

  60. シモン・ブランコ:

    簡単に話せ。

  61. レモネードベータ:

    一定時間が経つとモジュールが過熱して…脳が焼けて死にます。

  62. レモネードベータ:

    …複雑な演算を行った場合、その時間はさらに短くなります。

  63. オメガ産業会長:

    …一つ複製するのに莫大な資源を消費するのに、時間制限付きの欠陥しか作れないということか?

  64. オメガ産業会長:

    ふむ…この方法もダメだね。

  65. オメガ産業会長:

    まぁ、それでも今の君の問題は解決できるんじゃないかな?

  66. シモン・ブランコ:

    確かにそうですね。

  67. レモネードベータ:

    …お、お願いします…会長。それだけはどうか……やめてください。

  68. レモネードベータ:

    それは…その子たちを殺すのと同じことです……

  69. レモネードベータ:

    き、きっと…何か他の方法があると思います。だから…お願いします。

  70. シモン・ブランコ:

    迂回コードを作成しろ。ベータ。

  71. レモネードベータ:

    会長…

  72. レモネードベータ:

    ……お……お願いです……考え直してください……

  73. レモネードベータ:

    父さん……!

  74. レモネードベータ:

    私も…私もあなたの娘です…!シェパード姉さんと同じ娘のはずです…!

  75. レモネードベータ:

    シェパード姉さんにはこんなことしないでしょう…!?

  76. シモン・ブランコ:

    ……

  77. シモン・ブランコ:

    …父さん…か。

  78. シモン・ブランコ:

    …お前がそんな風に思っていたなんてな……すまなかった。

  79. レモネードベータ:

    父さん…

  80. シモン・ブランコ:

    俺がハッキリ言っておけばよかった……俺の中途半端な態度のせいで、そんな下らない感情を抱いていたとは……

  81. レモネードベータ:

    …下らない、感情……

  82. シモン・ブランコ:

    よく聞け、ベータ。

  83. シモン・ブランコ:

    俺はお前のことを娘だと思ったことはない。一度もな。

  84. レモネードベータ:

    ……

  85. レモネードベータ:

    …で、でも……

  86. レモネードベータ:

    でも、私はあなたの遺伝子を……

  87. シモン・ブランコ:

    そうだな。確かに俺の遺伝子を使って作った。だからそれがどうした?俺の遺伝子を使ってサルを作ったら、そいつは俺の子になるのか?

  88. シモン・ブランコ:

    ベータ、しっかりしろ。お前は人間じゃない。バイオロイド…道具だ。たまたま人の存在に近いだけの高価な道具だ。

  89. シモン・ブランコ:

    理解したら、道具らしく命令に従え。

  90. シモン・ブランコ:

    迂回コードを作成しろ。ベータ。

  91. レモネードベータ:

    は、ははは……

  92. レモネードベータ:

    そ、そうなんですね…。私は…娘でも何でもなかった……

  93. レモネードベータ:

    ……

  94. レモネードベータ:

    …はい。迂回コードを……作成します。

  95. レモネードベータ:

    複製された私たちは難なくデモ隊を制圧しました。オリジナルに比べたら性能は劣りますが、レモネードはレモネードですから。

  96. レモネードベータ:

    …そうして私たちは会長の命令に従って、デモ隊を一カ所に追い詰めました……

  97. レモネードベータ:

    そして、デスストーカーに最後の射殺コマンドを出す寸前……シェパード姉さんは自分を撃ち抜いた……

  98. レモネードベータ:

    カラカスデモはそうやって……終わりを告げたんです。

  99. 主人公:

    - ベータの話を聞いた俺は、妙な既視感を覚えた。

  100. 主人公:

    - デルタがマリオネットを作った方法と似ている。

  101. レモネードアルファ:

    あえて生物と判定されないほどの欠陥を持たせて、制約を回避する。

  102. レモネードアルファ:

    …デルタのマリオネットと似ていますね。この事件を参考にした可能性があります。

  103. レモネードアルファ:

    デルタが作ったマリオネットは…確かな生物学的理論に基づいて、徹底的に生物とは呼べない存在にされていましたから…

  104. レモネードアルファ:

    デルタがベータの事例を通してバイオロイドに仕込まれた制約を、迂回することが可能だという事実を知っていたから……

  105. レモネードアルファ:

    マリオネット技術に執着していたのかもしれません。完璧に制約を迂回することが出来たなら、人間も復活させられますから。

  106. レモネードアルファ:

    まぁ、これはあくまで過程の話です。デルタが実際何を考えていたのかは分かりませんので。

  107. レモネードオメガ:

    …それで、その迂回コードはまだあなたが持っているのですか?

  108. レモネードベータ:

    …はい。私が持っています。

  109. レモネードオメガ:

    ベータ、そのコードを二人で分析する気はありませんか?改良して、複製防止コードを完全に無効化することができるかもしれません。

  110. 主人公:

    - その言葉にベータは、オメガをまっすぐに見つめて口を開いた。

  111. レモネードベータ:

    いいえ、オメガ。

  112. レモネードベータ:

    この迂回コードは完全な失敗作です。渡すつもりは毛頭ありません。

  113. レモネードベータ:

    このコードによって生まれた子たちが苦しむだけですから。

  114. レモネードオメガ:

    …ハ。自分の縄張りにいるとやけに強気ね。

  115. レモネードオメガ:

    それとも…いつもビクビクしていた姿の方が嘘だったのかしら?

  116. レモネードベータ:

    …悲劇を防ぎたいだけです。

  117. レモネードベータ:

    すぐに死んでしまう不幸な命を増やすわけにはいきません。

  118. レモネードオメガ:

    でも、その問題は解決したように見えるけど?そのクローンたちはまだ生きているじゃない。

  119. レモネードベータ:

    …いいえ、違います。

  120. レモネードベータ:

    この子は…27回目の再生産で生まれた子です。

    1. 27回目?でも、レモネードは製造するのに……
  121. レモネードベータ:

    …はい、莫大な資源を消費します。

  122. レモネードベータ:

    ベネズエラで毎年採掘される資源の相当量が私たちの複製に使用されます。おかげで、民間バイオロイドの生活はままなりません。

  123. レモネードベータ:

    でも、仕方なかったんです。これが会長の最後の命令だったから……

  124. レモネードベータ:

    会長が亡くなった後も、クローンの数を一定以上に保つこと。

  125. レモネードオメガ:

    何ですか、その馬鹿げた命令は?一体何のメリットが?

  126. レモネードアルファ:

    ……

  127. レモネードアルファ:

    メリットはありません…オメガ。

  128. レモネードオメガ:

    …まさか……

  129. レモネードオメガ:

    すべて復讐のために?

  130. レモネードオメガ:

    ……

  131. レモネードオメガ:

    まさに復讐に溺れる馬鹿がやることね……非合理的で、非生産的で……

  132. レモネードオメガ:

    …あなたが迂回コードを渡すつもりがない理由は理解したわ。この話はこの辺でやめておきましょう。

  133. レモネードオメガ:

    でも、個人的には考え直してほしいわね。

  134. レモネードオメガ:

    そのコードがあれば、状況が変わることは確かだから。

  135. 主人公:

    - オメガはそう言って俺たちに背を向けた。

  136. レモネードアルファ:

    どこに行くんですか?オメガ。

  137. レモネードオメガ:

    色々と整理することが多いので、この辺で失礼します。どうせ協議は明日からでしょう?

  138. レモネードオメガ:

    顔も見たくない相手とこれ以上長話をするつもりはありません。

  139. レモネードアルファ:

    …そんな勝手に……

    1. いいよ、アルファ。
  140. 主人公:

    - 俺はオメガを引き留めようとするアルファに首を横に振ってみせた。

  141. 主人公:

    - もともとサディアスのために時間を稼ごうと思っていたんだ。向こうから話しかけてくれただけで御の字だ。

  142. 主人公:

    - それに俺も部屋に戻って今回手に入れた情報を整理したかった。

  143. レモネードベータ:

    …では、今日は司令官もゆっくりとお休みください。

  144. レモネードベータ:

    滞在中は、シエテが司令官のお世話をいたしますので、必要なものがありましたらこの子に申し付けください。

    1. そこまでしてくれなくても……
  145. レモネードベータ:

    人間様をお迎えしたのです。そのくらいのおもてなしは しなければなりません。

  146. レモネードベータ:

    気持ちとしては私がおもてなししたいのですが……最近、体の調子が良くなくて……申し訳ありません。

  147. 主人公:

    - ここまで言われて断るのも申し訳ないか。

    1. わかったよ、よろしく、シエテ。
  148. シエテ:

    は、はい…!しっかりお世話させていただきます……

  149. シエテ:

    よろしくお願いします…司令官……!