シーンビューアの使い方

  1. 背景画像・セリフ下のNEXT・選択肢をクリックでセリフ送り
  2. 過去のセリフの選択肢・BACKをクリックでログジャンプ
エイダーType-G
確かに…生物工学的なアプローチだけでは問題の解決は難しいでしょう。

Transcription

  1. エイダーType-G:

    確かに…生物工学的なアプローチだけでは問題の解決は難しいでしょう。

  2. エイダーType-G:

    今の戦闘力を維持しつつオリジンダストを減らす方法…

  3. エイダーType-G:

    オリジンダストで強化された神経細胞と筋繊維を基盤として戦闘するバイオロイドにとって、実に矛盾する方法ですね。

  4. ドクター:

    つまりは方法はないってこと?

  5. エイダーType-G:

    いえ、もちろん方法はあります。

  6. エイダーType-G:

    何と申しましょうか。ただバイオロイドにとっては非常に異質な方法ではありますが。

  7. エイダーType-G:

    そもそも細胞組織プリンターで培養と同時にコピーする方法で製造されるバイオロイドには使用が想定されていない方法です。

  8. エヴァ:

    もったいぶる様子からして相当特殊な方法みたいね。

  9. エイダーType-G:

    そこまで斬新な方法ではありません。これはロボットによく使用される方法です。

  10. エイダーType-G:

    「ストリングプラー」という言葉を聞いたことはありますか?

  11. ドクター:

    あっ!ロボットの筋肉のことでしょ?骨に引っ掛けて筋肉みたいに収縮する機械!

  12. エヴァ:

    確かにその方法なら…だけど、電力問題はどうやって…

  13. エイダーType-G:

    私の知る限り、神経発電はバイオロイドによく使用される方法だと思いますが?この方法なら電力の供給は十分に可能なはずです。

  14. エイダーType-G:

    問題は…

  15. ドクター:

    筋肉ひとつひとつにそれを植え付けないといけないから、手術の難易度がかなり高くなる…骨格にかかる負荷も想像を絶するものだし…それにリチャージニューロン施術も必要になってくる。

  16. エイダーType-G:

    さすがはドクター。話が早くて助かります。

  17. エヴァ:

    うーん…果たして…そこまでする価値があるのかしら?そのコストならリリス3体分にはなると思うけど?それにリリスが3体いれば、確実にラビアタの戦闘力を上回るだろうし…

  18. ドクター:

    私たちのために数十年も戦ってきたラビアタお姉ちゃんへのご褒美だと思えばちっとも惜しくないよ!それに…色んなことして今みたいになる前の昔の姿を取り戻せるかもしれないし…

  19. ドクター:

    お兄ちゃんだって喜ぶかもしれない…

  20. エヴァ:

    そんなこと言ったら、女なら何でも喜ぶんじゃないかしら?あの人の好みは子ども以外は全部オッケーだから…

  21. ドクター:

    それは確かに問題かもね…

  22. ドクター:

    それさえなかったら…!私も今頃…

  23. ドクター:

    おっと!そんなことはどうでもよくって!問題は「ストリングプラー」をどうやって手に入れるかでしょ?

  24. エイダーType-G:

    その通りです。ドクター。

  25. ドクター:

    う~ん…直接作れないこともないと思うけど…かなり時間がかかりそう…手作りってことになるとね…

  26. ドクター:

    筋肉の数だけ作らなきゃいけないんでしょ?

  27. エイダーType-G:

    わざわざ作る必要などありません。過去に工場で生産されていましたから。

  28. エイダーType-G:

    当時の工場さえ確保できれば、製品も確保できるはずです。

  29. エイダーType-G:

    運が良ければ、そこの倉庫から生産後に廃棄された製品を見つけられるかもしれません。

  30. ドクター:

    わかった。つまりあとは、お兄ちゃんに頼んで工場を確保すればいいってことだね。

  31. ドクター:

    それはそうと…エイダーお姉ちゃん、その工場の場所とかはわかる?

  32. エイダーType-G:

    もちろんです。座標を送信します。

  33. ドクター:

    ありがとう。同盟なら普通これくらいしてくれるよね…?それに比べてエヴァお姉ちゃんは…

  34. エヴァ:

    ふっ…当り前じゃない?そもそも、いつ感染するかわからないロボットをそこまで信じるのもどうなのかしら?

  35. エイダーType-G:

    だから、あなたは私の呼び出しにも応じず、逃げたのですか?

  36. ドクター:

    え?それはまた何の話?

  37. エイダーType-G:

    過去に最後の人間様が現れる前、突然鉄虫たちの中から別の鉄虫たちを率いて脱出したバイオロイドがいました。

  38. エイダーType-G:

    外見はエヴァプロトタイプと同一ですが、エヴァプロトタイプに比べ、遥かに強力な戦闘力を有していました。

  39. エイダーType-G:

    鉄虫たちから脱出してきたという特異事項。そして消えたエヴァプロトタイプと同一の外見。鉄虫の一部を率いることが可能な能力。

  40. エイダーType-G:

    私は情報共有の必要性を感じ、AGSを派遣して接触を試みましたが…

  41. エイダーType-G:

    そのバイオロイドはAGSを破壊した後、逃走しました。

  42. エイダーType-G:

    ドクターとの会話が終わり次第、情報交換を試みようと思っていましたが…

  43. エイダーType-G:

    あなたはエヴァプロトタイプで間違いありませんか?

  44. エヴァ:

    さぁ…どうかしら?

  45. エヴァ:

    エヴァ・ストロースとして生まれ、エヴァ・ジョーンズとなり、最終的にエヴァプロトタイプとなった哀れな女が私なのかと問われれば…否定はしないわ。

  46. エイダーType-G:

    私の記憶が確かなら三安産業の秘密研究所で死亡したとされる女性バイオロイドもエヴァプロトタイプであると推定されます。

  47. エイダーType-G:

    彼女の脳は確実に人間のものだったという情報がありますから。

  48. エイダーType-G:

    ドクター、私の情報に何か異論はありますか?

  49. ドクター:

    う~ん…それは事実だけど…

  50. エイダーType-G:

    エヴァプロトタイプは脳を移植させたモデルであるため、脳の遺伝情報と身体の遺伝情報が異なり、複製は不可能であると言われています。

  51. エヴァ:

    人を商品みたいに呼ばないでくれるかしら。

  52. エイダーType-G:

    あなたは自らその道を選びました。

  53. エヴァ:

    私も騙されたのよ。あなたなんかにはわからないでしょうけど。

  54. エイダーType-G:

    いずれにしてもあなたがそれを選択したという事実に変わりありません。エヴァの脳は移植されたものであり、自然に成長した脳の一部の組織のみ培養するということは不可能です。

  55. エイダーType-G:

    ですから、あえてもう一度お聞きします。あなたは何者ですか?

  56. ドクター:

    う~ん…ほら、実はね…私たちの間でも同じような話が出てきたことがあって…

  57. ドクター:

    結果的には私たちはお姉ちゃんがエヴァだって信じることにしたの。

  58. ドクター:

    このお姉ちゃんの記憶はエヴァの記憶で間違いないし。それに…人間でなければできない行動をしているし、今までにもそんなことがあったから…

  59. ドクター:

    人間の命令に従わない自由…

  60. ドクター:

    人間でありながらバイオロイドでもあるエヴァお姉ちゃんにしか、そんなことできないから…。

  61. エイダーType-G:

    ではもう一度聞きましょう。あなたは誰ですか?

  62. エヴァ:

    哀れなものね…ロボットにまで疑われるなんて…

  63. エヴァ:

    私から言えることはこれだけ。私は人間から生まれたエヴァ・ジョーンズよ。信じる信じないはあなたの自由。

  64. エイダーType-G:

    それならば…

  65. エヴァ:

    ドクター、私はこの辺で失礼するわ。

  66. エヴァ:

    そのロボットには人間に対する礼儀というものを教えておいてちょうだい。

  67. ドクター:

    あ…

  68. エイダーType-G:

    まだまだ信用できませんね。もう少し情報を集めてから可能性を検討してみることにします。

  69. ドクター:

    うん。まずはラビアタお姉ちゃんのことに集中しないとね。

  70. ドクター:

    エヴァお姉ちゃんのことは…その後で考えてみるよ。

  71. ドクター:

    いつか…その話はしないといけないと思うから。